主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 :2024年2月26日8時20分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也
目次
▼23日(金)の為替相場
(1):独IFOは改善
(2):ラガルド総裁 ECBの独立性を強調
(3):NY連銀総裁「ある時点で利下げが適切に」
▼23日(金)の株・債券・商品市場
▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:クロス円の動きがカギ/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント
23日(金)の為替相場
期間:23日(金)午前7時10分~24日(土)午前6時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):独IFOは改善
独1月IFO企業景況感指数は85.5と前回(85.2)から上昇し市場予想と一致した。IFO経済研究所は「ドイツ経済は低レベルで安定しつつある」との見解を示した。
(2):ラガルド総裁 ECBの独立性を強調
欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は、「ディスインフレが持続的か確信が必要」 「昨年10-12月の賃金動向の数字は好ましいものだった、1-3月の賃金の数字がECBの判断にとって重要」と述べた。また、ECBが米連邦準備制度理事会(FRB)よりも先に行動する可能性については、「ECBは他の中銀の動向からは独立している」と語った。
(3):NY連銀総裁「ある時点で利下げが適切に」
NY連銀のウィリアムズ総裁は、「ある時点で景気抑制的な金融政策を巻き戻すのが適切になる。それは、おそらく今年後半になるだろう」と語った。ただ、「それはインフレ率が低下しているだけでなく、2%の目標に向かっているとの一貫した兆候を確認してからだ」と加えた。
23日(金)の株・債券・商品市場
ドル/円 外為注文情報(FX板情報・オーダー状況)
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人気通貨ペア 本日の予想レンジ
ドル/円の見通し:クロス円の動きがカギ
23日のドル/円は150円台半ばでほぼ横ばい。150.70円台に強含む場面もあったが、新規の手掛かり材料を欠く中で年初来高値(150.88円前後)を前に伸び悩んだ。その後、週末を控えた持ち高調整と見られる動きから弱含んだが150.30円付近で下げ渋った。
米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ開始時期を巡る市場の見方は、かつての「早ければ3月にも」から「遅くても6月までには」へと大きく後退。利下げ後ずれを十分に織り込んだ米長期金利とドルには、現時点で大幅な上昇余地は残っていないと見るべきだろう。円安主導の動きが強まらなければドル/円が年初来高値を更新して151円台に上伸するのは難しそうだ。その意味では、クロス円の動きがドル/円のカギを握ることになりそうで、世界的な株高の流れが週明けも続くかどうかが焦点だろう。前週末23日の米国株は指数によってマチマチで半導体大手エヌビディアの好決算を受けたハイテク株高は一巡した感もある。あらためて週明けの株式市場の動向に注目したい。
注目の経済指標:米新築住宅販売件数
注目のイベント:ラガルドECB総裁発言
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1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、WEB・新聞・雑誌・テレビ等にコメントを発信。
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