外為どっとコム トゥデイ
(画像=外為どっとコム マネ育チャンネル)

主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。

作成日時 :2024年3月1日8時20分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也

目次

▼29日(木)の為替相場
(1):豪小売売上高は改善
(2):日銀審議委員の発言で円買い
(3):独CPIは鈍化
(4):米PCEデフレーターは予想通り

▼29日(木)の株・債券・商品市場

▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:もみ合いが続きそう/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント

29日(木)の為替相場

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期間:29日(木)午前7時10分~30日(金)午前6時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム

(1):豪小売売上高は改善

豪1月小売売上高は前月比+1.1%と市場予想(+1.5%)には届かなかったが12月の-2.1%から大きく改善した。豪10-12月期民間設備投資は前期比+0.8%と予想(+0.5%)を上回り7-9月期の+0.3%から伸びが拡大した。

(2):日銀審議委員の発言で円買い

日銀の高田審議委員は2%の物価安定目標について「実現がようやく見通せる状況になってきた」と述べた。先行きの金融政策運営を巡っては「今日のきわめて強い金融緩和からのギアシフト、マイナス金利の解除など出口への対応も含め検討が必要」との見解を示した。

(3):独CPIは鈍化

独2月消費者物価指数(CPI)・速報値は前年比+2.5%と市場予想(+2.6%)を下回り前回(+2.9%)から鈍化。欧州連合(EU)基準のCPIは前年比+2.7%で予想通りに前回(+3.1%)から鈍化した。

(4):米PCEデフレーターは予想通り

米1月個人消費支出(PCE)は前月比+0.2%と予想通り。同PCE物価指数(デフレーター)も予想通りの前年比+2.4%となった。食品とエネルギーを除いたコアPCEデフレーターも予想通りの前年比+2.8%だった。一方、米新規失業保険申請件数は21.5万件と市場予想(21.0万件)を上回り前週(20.2万件)から増加。また、米1月中古住宅販売仮契約指数は前月比-4.9%と予想(+1.5%)に反する落ち込みとなったほか、米2月シカゴPMIも44.0と冴えない結果だった(予想48.0)。

29日(木)の株・債券・商品市場

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ドル/円 外為注文情報(FX板情報・オーダー状況)

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人気通貨ペア 本日の予想レンジ

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ドル/円の見通し:もみ合いが続きそう

昨日のドル/円は終値ベースで約0.5%下落。高田日銀審議委員の発言で早期のマイナス金利解除観測が再浮上すると150円台を割り込んだ。NY市場に入ると米1月個人消費支出物価指数(PCEデフレーター)こそ予想通りだったものの、米新規失業保険申請件数や米1月中古住宅販売仮契約指数など経済指標の悪化が目立ち149.21円前後まで下落した。ただ、その後は月末の持ち高調整と見られる買い戻しが入り150.00円付近へと値を戻して2月の取引を終了。結果的にドル/円の日足は150.00円を跨ぐ「下髭陰線」となっており、本日も上値の重さと下値の堅さが同居する形で150.00円を挟んだもみ合いが続きそうだ。
注目イベントはNY市場で発表される米2月ISM製造業景況指数。米国景気の先行きを示唆する「景気先行指標」として注目度が高い経済指標で、前回は49.1と15カ月ぶりの水準に上昇したが、好不調の分岐点である50.0は超えられなかった。今回の市場予想は49.5となっている。

注目の経済指標:米ISM製造業景況指数

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注目のイベント:FRB高官発言

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※発表時刻は予告なく変更される場合があります。また、予定一覧は信憑性の高いと思われる情報を元にまとめておりますが、内容の正確性を保証するものではございませんので、事前にご留意くださいますようお願いいたします。

神田 卓也
神田 卓也(かんだ・たくや)
株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役 調査部長 上席研究員
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、WEB・新聞・雑誌・テレビ等にコメントを発信。

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