この記事は2024年3月5日に「CAR and DRIVER」で公開された「【魅力あるクルマのルーツ/復刻版カタログ】FF最速マシンを目指した初代シビック・タイプR(EK9型)の肖像」を一部編集し、転載したものです。
1997年ホンダ・シビック・タイプR(EK9型)
ホンダのスポーツスピリットを象徴する最新のシビック・タイプRのルーツとなる初代シビック・タイプR(EK9型)の復刻版カタログ。ホンダスポーツを代表する「赤バッジ=タイプR」は、1992年11月、NSX-Rからスタート。手が届くタイプRは、1995年8月にインテグラに設定、シビックには1997年8月に加わった。
初代シビック・タイプRは「サーキットに射程を収めた走りの歓び」を追求。カタログでは「クルマに託された一つの夢。それは、サーキットの走りを頂点とするドライビングの愉しさである。ドライバーのアクセルワークやハンドリングに機敏に応える、人車一体の感覚。秀逸なる資質と研ぎ澄まされた性能を持つクルマだけが到達する世界。ホンダは、サーキットで培ってきた栄光のテクノロジーを、市販車に注ぎ込んだ。それが、レーシングカー開発の手法を用いたTYPE Rである」とそのこだわりを説明した。
タイプRは1.6リッターVTECの心臓を185ps/8200rpm、16.3kgm/7500rpmにファインチューンし、レブリミットは標準比+200rpmの8400rpmに高められた。シャシーは車高ダウンによる低重心化、サスペンションのハード化、ブレーキ性能アップ、ボディ剛性強化を実施する。タイプRはホンダらしいFFリアルスポーツ。走り屋にとって最高のプレゼントだった。写真のカタログは1997年8月版(原寸297×245mm/16㌻編集)
※資料提供/ブックガレージ
(提供:CAR and DRIVER)