この記事は2024年3月14日(木)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「神田卓也氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。
2024年3月14日(木)の午前10時時点に外為どっとコム総合研究所の神田卓也さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。
神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所取締役調査部長上席研究員。1987年福岡大学法学部卒業後、第一証券を経て、1991年メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年7月外為どっとコム総合研究所入社。
現在の為替相場の傾向や相場観
昨日13日(水)の米ドル/円は、日銀のマイナス金利解除に絡んだ要人発言や観測報道に一喜一憂しながらも、ほぼ横ばいの147円台後半で着地。本日14日(木)朝も同じ水準で推移している。市場は来週の日銀による利上げへの備えをほぼ終えたと見て良さそうだ。
昨日13日(水)、植田日銀総裁が政策判断のポイントだと指摘した春闘の動向についても、明日15日(金)の連合による回答集計が前年を大幅に上回ることはすでに確実視されている。
したがって、目先の米ドル/円相場は円主導の展開にはなりにくく、ドルの動きがカギになると考えられる。のかは、今回の結果次第と言えそうだ。その意味でも本日7日(木)の値動きは重要だろう。
現在の為替相場の戦略やスタンス
本日14日(木)のNYタイムに発表される米2月小売売上高を始め、米2月PPI、米新規失業保険申請件数などの結果が注目されるだろう。
もっとも、米国では2月雇用統計と2月CPIを消化して、FOMCの利下げ開始は6月になるとの見方がほぼ定着している。いまさら、小売売上高の多少の強弱にドルが強く反応するとも思えない。
米2月小売売上高が市場予想(前月比+0.8%、除自動車前月比+0.5%)と大きくかけ離れた結果にならない限り、米ドル/円は本日14日(木)も147円台中心の値動きが続くだろう。
▽米ドル/円 日足チャート
※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。