圧倒的な加速とキレのあるハンドリングを味わえる
BMW iX1 xDrive30 M Sport
BMW Xのフルモデルチェンジと同時に、BEVの「iX1」がラインナップされた。日本で買えるBMWの最も新しいBEVがiX1だ。導入されたiX1は「xDrive30」であり、前後軸にモーターを搭載する4WDモデルとなっている。前後モーターのアウトプットは同じで、システム総合での最高出力は272PSで最大トルクは494N・mを実現している。
SUVらしい存在感あるフォルムの中に新しさを盛り込んだエクステリア
エクステリアでは四角形のキドニーグリルをはじめ、シグネチャーを2回繰り返すツインサーキュラーを進化させたアダプティブLEDヘッドライト、立体的なLEDリアコンビネーションランプなどが特徴。SUVらしい存在感のあるフォルムとしている。
最新のBMWに共通する先進的な雰囲気のインテリア空間
ダッシュボードには最新のBMWに共通の2枚の大型スクリーンを並べたカーブドディスプレイを採用。シフトレバーを廃止し、センターアームレストに操作系を集約することで先進的でモダンな印象のインテリアとしている。
スポーツシートはオプションの「ハイラインパッケージ」に含まれており、ヴァーネスカレザーを採用。カラーはオイスターとブラックが選べる。後席の足元は十分な広さが確保されている。
独自のBOOST機能を使用すると10秒間だけアクセルレスポンスとパワー感がアップ!
今回試乗したiX1 xDrive30は、システム総合での最高出力は272PSで最大トルクは494N・mのスペックを持つ。トルクだけで言えば、自然吸気ガソリンエンジンの5000cc車に匹敵するほどのトルクを発生する。それゆえに加速が遅いはずがない。アクセルを踏み込んだ瞬間からシートに張り付くような怒涛の加速を味わえる。もちろん最新モデルだけに暴力的ではなく、あくまでもスムーズに加速していく。
ハンドリングは、車両重量が2030kgあるとは思えないほど軽快だ。BEVならではのバッテリーを室内の下に敷き詰めたことで重心が低く、さらに前後重量配分が最適化されていることで、動きが素直で正確に応答する質の高いハンドリングを実現しているのだろう。また試乗車はM Sportということで、アダプティブMサスペンションを標準装備としており、エンジン車の標準サスペンションよりも車高が20mm下がっている。これもシャープなハンドリングに貢献しているのだろう。
そしてBEVならではの装備として、「BOOST機能」が搭載されている。ステアリングホイール横に「BOOST」と書かれたパドルがあり、これを引くと10秒間だけ一時的にアクセルレスポンスとパワー感が高まるのだ。
なお、iX1 xDrive30は、66.5kWhのリチウムイオンバッテリを搭載し、WLTCモードでの最大の走行可能距離は同じセグメントでは最長の465kmを実現している。
<BMW iX1 xDrive30 M Sport>
全長×全幅×全高:4,500mm×1,835mm×1,620mm
ホイールベース:2,690mm
車両重量:2,030kg
サスペンション:Fストラット式/Rマルチリンク式
システム最高出力:272PS(200kW)/8000rpm
システム最大トルク:494N・m(50.4kgf・m)/0-4900rpm
リチウムイオン電池
総電圧:286.3V
総電力量:66.5kWh
WLTC交流電力量消費率:155Wh/km
一充電走行距離:465km
車両価格:7,180,000円