この記事は2024年4月7日に「CAR and DRIVER」で公開された「【20世紀名車ギャラリー】レースのために生まれた「羊の皮をかぶった狼」、1971年式日産スカイラインGT-Rの肖像」を一部編集し、転載したものです。


【20世紀名車ギャラリー】レースのために生まれた「羊の皮をかぶった狼」、1971年式日産スカイラインGT-Rの肖像

4バルブの直6DOHCでサーキットを席巻

1971年式スカイラインHT2000GT-R。取材車は、ボディタイプを4ドアセダンから2ドアHT(ハードトップ)に変更した「ハコスカのR」の後期モデル。セダンに比べて軽量でコンパクトなHTは運動性能が向上。レースでの「絶対王者」のポジションを再び鮮明にした。パワーユニットはレーシングカーR380に由来するS20型。メーカー公称のトップスピードは200km/h、0→400m加速:15.6秒 HTボディのGTーRの生産台数は1197台。

【20世紀名車ギャラリー】レースのために生まれた「羊の皮をかぶった狼」、1971年式日産スカイラインGT-Rの肖像

☆初代スカイラインGTーRは1969年5月のJAFグランプリから1972年9月の富士インター200マイルレースまで公認レース通算52勝を達成。レースで圧倒的な強さを誇り、「負けるとニュースになる」といわれた。

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☆2リッター直6DOHC24Vエンジンはソレックス製キャブレター3連装。レーシングプロトR380用ユニットをベースに開発されたS20型。取材車は動態保存を目的に市販エグゾーストシステム装着。

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☆ヘッドライトは丸型4灯デザイン。取材車はハロゲン仕様に交換。

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☆HTのリアランプは2分割形状。バックランプはバンパ—に配置。

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☆取材車は市販スポークアルミとフロント:55/リア:50偏平ラジアル装着。

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☆HTのGT-RはブラックのFRP製オーバーフェンダー標準。ワイドタイヤ装着に対応

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☆取材車のフロントブレーキはブレンボ製4ポッド式に交換。制動能力は強力。

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☆取材車は風洞実験で形状を決定した純正オプションのリアスポイラーを装着。

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☆排気音は乾いた重低音。高回転になるほど魅惑的な快音発生。

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☆インパネ形状は標準仕様のスカイラインと共通。各部の木目調パネルが上品な雰囲気をアピールする。写真の本革巻きステアリングはスポーツオプション。GT-Rはラジオ/ヒーター/ライターなど快適装備はすべてオプションだった。

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☆前席はノンリクライニング式バケット。シート素材はビニールレザー。着座位置は低め 乗り心地はハード。

【20世紀名車ギャラリー】レースのために生まれた「羊の皮をかぶった狼」、1971年式日産スカイラインGT-Rの肖像

☆後席のヘッドルームとレッグルームは広く実用的。乗車定員は5名だった。

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☆無反射式6連メーターをレイアウト。速度計は240km/hスケール、回転計は1万rpmまで表示。レッドゾーンは7500rpm以上。

【20世紀名車ギャラリー】レースのために生まれた「羊の皮をかぶった狼」、1971年式日産スカイラインGT-Rの肖像

☆ポルシェシンクロ式5速MT。シフトフィールは良好。

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☆燃料タンク容量は100リッター。トランク下部にスペアタイヤを収納。

【20世紀名車ギャラリー】レースのために生まれた「羊の皮をかぶった狼」、1971年式日産スカイラインGT-Rの肖像

[新車時の車両データ]
サイズ:全長×全幅×全高4330×1610×1385mm、ホイールベース2570mm、車重1100kg。エンジン:1989cc直列6気筒DOHC24V、160ps/7000rpm 18.0kg・m/5600rpm。トランスミッション:5MT 。サスペンション:フロント:ストラット/リア:セミトレーリングアーム。ブレーキ:フロント:ディスク/リア:ドラム。タイヤ&ホイール:6.45H-14+スチール。駆動方式:FR。乗車定員:5名。新車時価格:154万円

【20世紀名車ギャラリー】レースのために生まれた「羊の皮をかぶった狼」、1971年式日産スカイラインGT-Rの肖像
Writer: 横田宏近、Photo:小久保昭彦


(提供:CAR and DRIVER