この記事は2024年8月27日(火)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「小林芳彦氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=GreenOptix/stock.adobe.com)

2024年8月27日(火)の午前12時半に現役トレーダーの小林芳彦さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

小林芳彦
1979年慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。 外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。 インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で数十社の法人顧客を担当。

現在の為替相場の傾向や相場観

米ドル/円は、先週23日(金)のパウエルFRB議長発言で大きく値を下げた流れを受け、週明けの昨日26日(月)は、143円台半ばの安値をつけた。しかし本日27日(火)13時頃の時点では、ショートカバーで145円手前まで値を戻している。145円はまだつけていないが145.50円を突破する可能性はあると考えている。

パウエル発言で25bpか50bpかについて言及はしていないものの、少なくとも利下げ実施については高らかに宣言した形となったわけで、これはマーケットにとって非常に大きい。9月に利下げを開始することはコンセンサスだったのだが、パウエル氏が「時は来た」といったニュアンスで話し始めたため、マーケットは驚いたと思う。

ただ、今回のパウエル氏の発言で目新しいものはないと考えていた人達が、引きつけてドルを買ったつもりが全く戻らなかったので損切りさせられたことも大きかったのだろう。その損切りがあったため、143円台に突っ込んだと思っている。

米利下げが今後粛々と進んで行く中で、年内か年度内かは不明だが、日本の金利があと25bp上がることは確実で、来年夏くらいまでにさらに上がるのかどうかが注目されている。そのため日米の金利差が縮小していく流れになり、ドル買いにはならないだろう。

そうすると、今までの円キャリートレードも流れ的に基本復活しないと考えている。したとしてもごく短期のみだろう。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今週の米ドル/円予想レンジは、141.50~145.50円。

大きな流れとしては引き続き下方向だと考えているので、戻り売りスタンスで臨みたい。

▽米ドル/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。