この記事は2024年8月29日(木)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「神田卓也氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。
2024年8月29日(木)の10時時点に外為どっとコム総合研究所の神田卓也さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。
神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所取締役調査部長上席研究員。1987年福岡大学法学部卒業後、第一証券を経て、1991年メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年7月外為どっとコム総合研究所入社。
現在の為替相場の傾向や相場観
今週の米ドル/円は、145円台に乗せれば失速する一方で143円台に差し込めば反発するという一進一退の動きが続いている。
先週末のパウエルFRB議長の利下げ開始宣言以降、9月利下げの織り込みも25bpが7割、50bpが3割でほぼ変わりない。
現在の為替相場の戦略やスタンス
FRBが金融政策運営の軸足を「物価」から「雇用」に移した今、9月の利下げ幅を巡る市場の見通しを大きく左右するのは雇用データしかないだろう。
来週6日(金)の米8月雇用統計が目先の最大の注目イベントであることに疑いの余地はないが、本日29日(木)夜の米新規失業保険申請件数もやや小粒とはいえ重要な雇用データだ。
8月雇用統計の結果と米ドル/円相場の今後の動きを占う上でも米新規失業保険申請件数の結果に注目したい。市場予想は前週から横ばいの23.2万件で、前週までの4週移動平均(23.6万件)をやや下回ると見られている。
予想通りに米労働市場の底堅さを示せば、ドルの下値を支えることになるだろう。
▽米ドル/円 日足チャート
※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。