本記事は、龍夏氏の著書『「器用貧乏」さんから脱出する本』(総合法令出版)の中から一部を抜粋・編集しています。
軸ナシだとこんなに困ることがある
「軸ナシ」とは、自分軸がない状態を表す言葉です。しかし、決して軸がないわけではなく、自分では見つけられていないだけです。
軸ナシではどのような困ることが起こるのかをここで明らかにしておきましょう。
結論から言うと、軸ナシの状態だと、自分が持っている器用さを価値あるものにできないために損をしているのです。
具体的には、
- 自分に自信がないため、他人の言いなりになってしまう
- 自分の意見を打ち出す勇気が持てない
- 他人に便利に使われて成果を横取りされ、自分の成果にならない
- 意思が弱いため他人に振り回される
- 自分を大切にできない、粗末に扱ってしまう
- 自分の人生を生きられない
という困ったことが起きてしまいます。あなたも自分のことを器用貧乏さんで軸ナシだと思っているなら、多少は自覚があるのではないでしょうか。
自分の中にある軸を見つけると、これらの困り事を解消できるだけでなく、多くのメリットが手に入ります。
自分軸のポイントは自分にピンスポットを当てること
自分軸を明確にすると、「やる気」「能力」「やり方」「ゴール・目的」を見いだすことができます。
とはいえ、いくら自分軸が大切だと知っても、自分にはないと思っていませんか?
大丈夫です。安心してください。あなたの中にはすでに軸のモトが眠っています。
器用貧乏さんは何でもある程度は器用にこなすことができるので、自分では自分の良いところや特徴に気がついていない方がとても多いです。例えるなら、「ミラーボール」のような存在なのです。
誰しもが複数の自分の特徴を持っていますが、器用貧乏さんは特に広範囲の知識や経験を有しています。ミラーボールの鏡の1枚1枚にそれらが書かれているイメージです。キラリと光る「強み」がいくつもあるのに、平均的にライトが当たり、フロア全体を光らせています。
器用貧乏さんは、多面体であるがゆえに、何をやっても突出するものが見いだせず、自分では強みを発見することが難しいのです。
ですので、自分自身がやっていることを、誰かに光を照らしてもらうことでようやく、自分のどの面が活かされているのか(=強み)を認識できます。
自分で自分にピンスポットを当てることで「才能長者」に変わることができる
多面体な自分の全方向に光を当てていたり、反対に自分で照明を消して真っ暗にしていたりする人も多い器用貧乏さん。ところが、一点の光(=ピンスポットのような光)を自分で自分に当てられるようになると、唯一無二の自分だけの輝き、すなわち才能を見つけ出すことができるのです。
それができると、器用貧乏から脱し「才能長者」の輝きを世に放てるようになります。
才能長者とは、才能を活かして富を得たり、理想の人生を歩める幸福な人のことをいいます。
器用貧乏さんは才能長者になれるのです。
才能長者になると何が良いのか
才能長者になると、今まで器用貧乏が理由で諦めていたことや、損をしたり報われない思いをしてきたことが解消されます。
自分の才能がわかり漠然とした不安がなくなると、今まで周りの人に流されたり、言われるがままにやっていた学びや資格取得などに費やしていた時間もお金も使わなくなります。
仕事の場面でも、できるからやっていた、というスタンスから、本当にやるべきことに時間を費やせるようになるのです。
あとは、メンタル面でも、「自分に許可を出せるようになった」「今の自分でいいんだ、と思えるようになった」「自分の背中を押せるようになった」といった声が多く寄せられています。
器用貧乏×自分軸=才能長者へ!
器用貧乏で自分の良さがわからず全方位を照らしていたミラーボール状態から、「自分にとって何が大事なのか」というピンスポットで自分自身を照らし出すことで、自分軸が明確になり、才能長者になれます。
才能長者になるには今までと違う自分になる必要はない、ということはご理解いただけたかと思います。
大手自動車メーカーで28年間勤務し、お茶汲みやコピー取りの冴えないOL時代を経て、社内外のカイゼン活動、マインド改革を2万6,000時間以上実施し、メンタルとビジネスの結びつきの重要性を実感。 この経験を生かして2011年よりメンタルコーチの活動を開始。5~83歳までの器用貧乏に悩む学生、主婦、社会人、治療家、経営者に向けてカウンセリング領域までをも含んだ1万1,000件以上の悩みの解決に携わる。 2019年よりライフコーチング・運命学・起業支援を組み合わせた、器用貧乏さんにマンツーマンで関わる講座「アシタノコンパス®」を主宰。 これまでに8,100時間以上開講中。本書が初の著書となる。
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