株式会社ジーエヌアイグループ
(画像=株式会社ジーエヌアイグループ)
北川 智哉(きたがわ としや)――取締役執行役CFO
国内・外資系証券会社でJGB(日本国債)のトレーディングを担当。その後、ファンドでの株式投資も経験。2009年以降、株式会社タカラレーベンで取締役兼経営企画室のトップとして、日本初ライツ・オファリングの成功、同社の東証インフラ市場への第1号上場等を実現させ、1,000億企業へと急成長させた実績がある。またM&Aにおいて、セル・バイサイドの経験も豊富であり、他プライム企業での経営戦略に携わってきた経験も持つ。金融に明るく、新たな時代を読む力と新たなことに挑戦し成功へ導く推進力に定評がある。
ジーエヌアイグループは、日本、アメリカ、中国、オーストラリアを拠点に、創薬に成功し、製薬企業として利益を上げながら、世界に認められる開発能力を発揮するグローバル製薬企業グループです。「患者の皆様に新たな希望を」のビジョンのもと、更なる新薬開発に努め、無限に広がる成長可能性の実現を目指しております。2007年に東京証券取引所マザーズ市場(現:グロース市場)に上場。

目次

  1. 現在までの事業変遷について
  2. 御社におけるNo.2の役割について
  3. No.2が意思決定の際に重要視をしている点について
  4. No.2の思い描いている御社の未来構想について
  5. ZUU onlineユーザーならびにその他投資家へ一言

現在までの事業変遷について

——まず、御社の事業の変遷についてお聞かせいただけますか?

株式会社ジーエヌアイグループ 取締役執行役CFO・北川 智哉氏(以下、社名・氏名略): 当社は2001年に設立され、元々、遺伝子回析事業を展開している米国企業をスピンアウトし、日本で立ち上げた会社です。バイオ業界は常に挑戦的な環境で、特に新薬開発に多くのリスクが伴います。私たちも例外ではなく、非常に厳しい状況が続きました。その後、リーマンショック後に大規模な事業見直しを行い、現在に至ります。

現社長のリーダーシップのもと、中国とアメリカを中心に事業を展開し、少しずつ成功を収めています。現在の形に至るまで、多くの試行錯誤を経て、成長の基盤を築き上げました。

株式会社ジーエヌアイグループ
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——昨年7月に北川さんが就任されましたが、それ以前はどのようなキャリアをお持ちだったのですか?

北川: 私は外資系の金融機関でキャリアを積み、いくつかの企業で役員として経営戦略に携わってきました。当社に参画したのは、元機関投資家として面識があった当社の社外取締役からの推薦がきっかけです。M&AやIR(投資家向け広報)を含む経営企画全般の経験を活かし、GNIグループの財務基盤の強化やIRなど様々な役割を担っています。

御社におけるNo.2の役割について

——御社におけるNo.2の役割について教えてください。

北川: 私の主な役割は、日本における事業運営の統括です。社長は主に中国とアメリカでの事業に注力していますが、日本市場も非常に重要です。そのため、私は東京本社を取りまとめ、日本での事業拡大を推進しています。

特に重要なミッションの一つが、IR活動です。これまで日本及び海外でのIR活動は十分に行われていませんでしたが、私が参画してからは、機関投資家との関係を活かし、投資家に向けた発信力を強化しています。例えば、機関投資家からは「製薬・創薬に見識がなくても、資料がわかりすく、理解しやすい」との声を多くいただいており、反響は非常に良いです。

No.2が意思決定の際に重要視をしている点について

——北川さんが意思決定をする際に、特に重視しているポイントは何ですか?

北川: 最も大事なのは、意思決定が企業価値向上に繋がるかどうかです。全ての判断は、会社の成長と利益をもたらすかどうかを基準にしています。加えて、約束したことは必ず守るという信頼の維持も重視しています。自身の投資家としての経験から、中途半端な対応は信頼を失う原因になると確信しています。

もう一つはスピードです。意思決定を遅らせることで機会を逃すことが多いため、迅速な対応を心がけています。この3つ、つまり会社の成長、信頼の維持、スピード感を常に意識して業務に取り組んでいます。

——非常にシンプルな基準ですが、どれも重要な要素ですね。

北川: そうですね。上場企業、特にバイオ企業のようなスピードが求められる業界では、これらのポイントは非常に重要です。

No.2の思い描いている御社の未来構想について

——将来の会社のビジョンについてお聞かせいただけますか?

北川: 私たちの目標は、GNIグループを世界的な製薬企業として成長させることです。特に中国とアメリカという二大市場を軸に、既に販売している肺線維症の治療薬 アイスーリュイの製造販売のみならず、新たな治療薬の開発に注力しています。現在のF351プロジェクト(肝線維症の治療薬 F351の開発)はその代表的な例です。

さらに、私たちは垂直統合型のビジネスモデルを採用しており、研究開発から原薬製造、製剤から販売までを一貫して自社で行っています。このモデルは他社との大きな差別化要因であり、特に中国市場での成功に大きく寄与しています。また、事業は製薬の他、創薬及び生体事業を展開しているのですが、それらの事業における主要子会社3社の上場を目指しており(うち1社は既に米国ナスダックへ上場)、は、さらなるグループの成長と当社の価値顕在化を目指しています。

——非常に壮大なビジョンですね。具体的に、どのような製品開発を進めているのでしょうか?

株式会社ジーエヌアイグループ
(画像=株式会社ジーエヌアイグループ)

北川: 現在、主に肝疾患や肺疾患の治療薬に注力しています。特にB型肝炎由来の肝線維症治療薬は中国で非常に大きなニーズがあります。さらに、NASH(非アルコール性脂肪肝炎)を対象とした肝線維症治療薬も米国及び中国で展開していく予定であり、これにより肝臓の線維化を改善し、患者の生存率を向上させることを目指しています。 また、がんや痛みを対象とした新薬も開発しており、グローバル大手製薬会社と共同で開発を進めています。世界的に認められる高い開発能力があることも当社グループの強みです。

ZUU onlineユーザーならびにその他投資家へ一言

——最後に、ZUU onlineの読者や投資家の皆様にメッセージをお願いします。

北川: GNIグループは、現在非常に重要な成長段階にあります。特にF351プロジェクトは、当社の未来を大きく左右する重要なプロジェクトです。この成功が当社の次のステージへの鍵となることは間違いありません。

私たちは、投資家の皆様と一緒に成長を共有できることを楽しみにしています。当社の事業は、肺疾患や肝疾患、がんなど重大な疾患にフォーカスしており、命に直結する治療薬を開発しています。今後も、GNIグループの成長をぜひ期待していただければと思います。

氏名
北川 智哉(きたがわ としや)
社名
株式会社ジーエヌアイグループ
役職
取締役執行役CFO

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