この記事は2024年10月29日(火)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「小林芳彦氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=Vanessa/stock.adobe.com)

2024年10月29日(火)の午後13時に現役トレーダーの小林芳彦さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

小林芳彦
1979年慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。 外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。 インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で数十社の法人顧客を担当。

現在の為替相場の傾向や相場観

現在の米ドル/円は、週末の衆院選での与党の大敗をバックに大きく円が売られ、昨日28日(月)には153.88円付近までドルが上昇した。

米景気は実際に悪化しているにもかかわらず長期金利が上がってしまうのはかなり厳しい状況ではないかと以前から気になっている。だいぶ先の話しなのかもしれないが、どこかで株が崩れて債券が売られ、ドルも売られるようなトリプル安がいずれ来るのではないかと思っている。

とりあえずは大統領選が終わった直後までを考えるとドルは買われて、155円を超えた場合、158円辺りまで上がる可能性もあると考えている。ただそこまで上がれば日本当局の介入も現実味を帯びてくるだろう。

円安による物価高が、庶民の生活に直撃するので当局は円安を止めてくると考えている。円安を喜ぶ人間は、日本全体で考えると外貨資産を持っているごく一部の人だけであり、一般庶民や年金生活者にとって、円安の恩恵はほぼ無いといえるだろう。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今週の米ドル/円予想レンジは、150.00~155.00円。

衆院選の影響で円は売られ、株は最初崩れたがその後大きく買い戻されたので、もしかすると株が急落した際にリスクオフで米ドル/円、クロス円が下がることがあるかと思い、予想下値を150.00円にした。しかし、今週はもうそこまで下がることはないかもしれない。

一方予想上値に関しては、155円手前では一度止まるだろうという気はしているのだが、トランプ氏が有利に選挙戦を進めていることもあり、今週のドルは上がる方向で見た方がいいだろうという気がしている。

とりあえず151円台や152円台があれば押しを買っていくスタンスで臨みたい。そして、154円台の特にミドルを超えてくれば、利食い千人力で155円台に乗せる前に利食いをしていきたいと考えている。

▽米ドル/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。