この記事は2025年1月23日(木)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「神田卓也氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。
2025年1月23日(木)の10時時点に外為どっとコム総合研究所の神田卓也さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。
神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所取締役調査部長上席研究員。1987年福岡大学法学部卒業後、第一証券を経て、1991年メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年7月外為どっとコム総合研究所入社。
現在の為替相場の傾向や相場観
日銀は、利上げに向けた最終チェックポイントとしてトランプ米大統領の政策とそれを受けた市場の動向を挙げていたが、これまでのところ大きなサプライズや波乱は見られない。したがって、このまま行けば明日24日(金)には、日本の政策金利は17年ぶりの高水準となる0.5%へ引き上げられる可能性が高そうだ。
もはや日銀の利上げにもサプライズの要素はほとんど残っていないと考えられる。金利スワップ(OIS)の利上げ織り込みは90%超に張り付いたままで、いわゆる「織り込み済み」の状態だ。
現在の為替相場の戦略やスタンス
ここから円相場を押し上げるためには、日銀がこの先も利上げを続けるとの強い期待が必要になるだろう。植田総裁の会見に追加利上げへの慎重な姿勢が少しでも滲むようなら、円売り再開の引き金となる可能性もある。
明日24日(金)の日銀の政策発表に対して「たかだか0.5%への利上げで円安を止めたいなんて、足元の米国景気とドルの強さを考えると虫が良すぎる」というツッコミが市場から入るのではないかと危惧している。
▽米ドル/円 日足チャート
※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。