こんにちは。
前回、前々回と 成長する東南アジアの恩恵を享受する~各国市場の特徴と注目銘柄[マレーシア・インドネシア編]〜 成長する東南アジアの恩恵を享受するVOL2~各国市場の特徴と注目銘柄[シンガポール・ベトナム編]〜 をお届けしましたH.Tです。

普段はアジアを中心とした投資環境の分析や、レポート作成、投資運用業務などを行っております。

今回も前回、前々回に引き続き、潜在的な成長力で世界から注目を集める「東南アジア市場」を特集したいと思います。そして今回は、フィリピンとタイの銘柄をお届けします。

【参考】

世界で活躍するプロフェッショナルの条件〜シンガポールでの採用活動を通じて感じる事〜
富裕層を魅了するシンガポール~教育問題・言論の自由…その魅力の裏に潜む影~
他のみんなもはじめてる?〜海外投資の手法のまとめ〜
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◉フィリピン


堅調に成長する東南アジアの中でも、フィリピンの成長は極めて好調と言えるでしょう。2012年のGDP成長率は6.6%を達成し、今年2013年の3月、5月と相次いで、投資格付け機関がフィリピンの長期国債信用格付けを1段階引き上げ、初めて「投資適格級」となりました。
また、日本は同国の最大の貿易相手です。今後は日本企業によるフィリピンへの参入、投資が増加していくことでしょう。

アヤラ・ランド(ALI PM)

同国の不動産大手であり、ホテル経営、不動産管理サービスに強みを持っています。ショッピングモールの開発、運営も手がけており、6月現在、同国セブ市のショッピングモール「アヤラ・センター・セブ」を新設、今年後半にはリニューアルオープンするとのこと。同モールは「ザラ」や「ギャップ」「アメリカン・イーグル」など外資系アパレルブランドも多く入店しており、若者の人気を集めています。さらに、アヤラ・ランドは、アボイティス・ランドと合弁会社を設立し、セブ州での不動産開発を行う計画があるなど、極めて動きが活発な企業です。

アボイティズ・パワー(AP PM)

同国の水力発電最大手のアボイティズ・パワー。APCのエラモン・アボイティスCEOは、セブで石炭火力発電所の建設を新たに計画。2017年までの投資額を850億ペソ(約2,083億5,600万円)から1,250億ペソに引き上げたと明らかにしています。また、同社の完全子会社ハイドロ・エレクトリック・デベロップメントが、中部ビサヤ地方ネグロスオリエンタル州で進めるマビナイ―マンジュヨド発電事業に注力する等、電力業界では多方面にわたった動きがみられています。