この記事は2025年3月4日(火)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「小林芳彦氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。

2025年3月4日(火)の午後12時半に現役トレーダーの小林芳彦さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。
現在の為替相場の傾向や相場観
米ドル/円の日足チャートにて、昨年9月の安値と今年1月の(直近)高値にフィボナッチを引くと、チャート画像の通り、38.2%戻しが151.50円近辺、61.8%戻しが147.00円近辺に位置する。昨日3日(月)の高値が151.30円付近で38.2%戻しレベルまでは20銭ほど届かずに下落した。
この背景としては、トランプ米大統領の日本と中国に対する通貨安牽制発言だ。よって、米ドル/円はおそらく、153円や155円というレベルには行かないだろう。
トランプ氏の日本に対する「介入よりも金利を上げろ、円安には持って行くな」という圧力がかなり強いようだ。
これまで「ドル高になれば介入すればいい」との考えで動かなかった石破政権も、選挙前に金利を上げづらい、などといっている状況ではなくなった。トランプ氏から円安はダメだといわれ、円安になれば関税賦課を言い渡されており、政府他日銀、財務省もこうした外圧により動かざるを得なくなってきた。
米国の景気の鈍化、雇用の悪化、個人消費の減退、この辺りが米GDPを押し下げる形となるので、現在は年内2回といわれている米利下げがもしかしたら増えるかもしれない。
既に現在、スタグフレーションにはなっていると思うが、リセッションになる可能性も出てきた。
現在の為替相場の戦略やスタンス
今週の米ドル/円予想レンジは、147.00~151.50円。トランプ圧力が大きく、ここから日米の金利差縮小も考えられるため、流れとしては円高方向。スタンスとしては戻り売りで臨みたい。
▽米ドル/円の日足チャート

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。