新しい資本主義の担い手であるベンチャー企業。政府からユニコーン100社創出が宣言されたこの状況下において、「現在の成長企業・ベンチャー企業の生き様」は、最大の関心事項と言える。ジャンルを問わず、一社のトップである「社長」は何を思い、どこにビジネスチャンスを見出しているのか。その経営戦略について、これまでの変遷を踏まえ、様々な角度からメスを入れる。

株式会社ctf group
(画像=株式会社CTF GROUP)
山本 真聖(やまもと まさと)――代表取締役社長
インターンにて営業支援会社に入社し、新規事業の立ち上げやインサイドセールスチームの構築参画。新卒で正式に入社した後、営業最年少統括マネージャーとして年間2000人近くの経営者との商談を経験。優れた商品を持つ中小企業が効果的に広まっていない現状に直面営業力不足と人材確保の困難が日本企業の約9割を占める中小企業の最大の課題と実感。
営業コンサルティング会社の設立を決意しビジネストレンドとしてWebやSNSを活用。WebマーケティングやSNS運用代行会社を設立し知見を深めた後、アウトバウンド営業支援を軸にCTF GROUPを設立。
アウトバウンド・インバウンド営業支援を組み合わせた総合マーケティングを展開。中小企業の営業力と人材確保を総合的にサポートし、日本の経済成長に寄与。
「想像で__をデザインする.」ことを経営理念に常に創造とイノベーションを通じて未来をデザインし、企業が持つ可能性を最大限に引き出すパートナーを目指して事業に取り組んでおります。
総合マーケティング支援事業という枠組みで、企業様のニーズに合わせた多角的なご提案をさせていただいております。
「新規開拓をしたいけどノウハウがない。人的リソースが足りない。」
「営業チームのパフォーマンスを上げたい。」そんなお悩みを持つ企業様に特化した総合マーケティング支援を行っています。

目次

  1. これまでの事業変遷
  2. 飛躍的な成長を遂げた秘訣
  3. 経営判断をする上で重要視している点
  4. 今後の事業展開や投資領域
  5. メディアユーザーへ一言

これまでの事業変遷

—— これまでの事業変遷についてお聞かせください。

株式会社CTF GROUP 代表取締役社長・山本 真聖氏(以下、社名・氏名略) 2019年に新卒で社員約30名の営業支援を行うベンチャー企業に入社しました。営業責任者として約2〜3年、中小企業の社長約1000人とお会いし、「営業力の強化」や「販売方法への悩み」を抱えている方が多いと実感しました。これがきっかけで、自分自身で何かできないかと考え、独立を決意しました。

—— 独立のタイミングについて教えてください。

山本 前職の会社が上場したタイミングで独立を決意しました。WebやSNSマーケティングを学び、2022年にCTF GROUPを立ち上げました。広島と大阪に支社を設立し、サンフレッチェ広島とのスポンサー契約やSNSマーケティング会社との連携も進めています。営業支援を主軸とし、Webマーケティングや人材領域にも事業を拡大しています。

—— 独立の背景について詳しく教えてください。

山本 前職で多くの経営者と話す中で、彼らの姿に憧れを抱きました。営業には自信があり、市場で営業力の重要性を強く感じたことも背中を押しました。

良い商材を持ちながら十分に活かしきれていない企業が多いと感じていました。特に、DXの進展に伴い、営業力の重要性は増しています。こうした課題に対して、CTF GROUPとして具体的なソリューションを提供しています。

—— 広島支社の設立やサンフレッチェ広島との関係について教えてください。

山本 広島支社は、私と役員が広島出身という背景や、地方企業への営業支援を提供したいという想いから設立しました。サンフレッチェ広島とのスポンサー契約は、地元で育った私達にとって、クラブが地域の象徴であり、誇りとなる存在だったからです。 事業を進める上での「ご縁」や「つながり」の重要性を改めて実感しています。それが私たちのビジネスの原動力にもなっています。

飛躍的な成長を遂げた秘訣

—— 飛躍的な成長を遂げた秘訣についてお伺いします。現在三期目で従業員が50名弱と伺っていますが、その成長の背景について教えていただけますか。

山本 成長の要因として大きいのは営業力の強化です。商談率や提案率など、営業活動の全てを数値で可視化し、各営業マンに細かいKPIを設定しています。これにより、営業プロセスを効率化し、個人のパフォーマンスを最大化しています。

—— 具体的にどのように効率化を図っているのでしょうか。

山本 正社員50名に加え、在宅ワーカーを150名ほど在籍しています。優秀な営業マンが商談に専念できるよう、在宅ワーカーがアポイント取得を担当しています。これにより、営業マンの時間効率が向上し、一人当たりの生産性を大幅に引き上げています。

—— 在宅ワーカーを活用することで、商談件数が増えるのですね。

山本 商談の数を他社と比較しても多く確保できているのが特徴です。さらに、営業マンが対応しなくても良い業務—例えば、データ入力や準備作業—も在宅ワーカーに任せています。これにより、社員はコア業務に集中できる環境を整えています。

—— コスト面でのメリットもあるのでしょうか。

山本 在宅ワーカーを活用することで低コストでの運用が可能です。例えば、受注率が約8%である場合、13件の商談で1件の受注が得られます。在宅ワーカーを活用すれば、7万円から8万円で10件の商談を確保できます。この効率的な仕組みを活用し、受注を着実に増やしています。

—— この仕組みが成長を支えているのですね。

山本 人員をさらに増やし、このモデルを拡大することで、さらなる成長を目指しています。効率的なリソース配分と営業活動の徹底管理が、成長を加速させるポイントだと考えています。

経営判断をする上で重要視している点

—— 経営判断をする上で重要視している点について教えてください。

山本 最も重要視しているのはスピード感です。ベンチャー企業として迅速な意思決定が求められる中で、内製化が可能かどうかを優先的に検討します。在宅ワーカーを多く抱えているため、可能な限り業務を内製化しつつ、外部のノウハウやナレッジを柔軟に取り入れる方針を取っています。

—— 経営判断のプロセスとして、役員との協議はどのように行っていますか。

山本 弊社には私を含めて役員が3名いますが、役員会を通じて全員で議論を重ね、最適な判断を迅速に下す体制を整えています。各役員が異なる視点を持っているため、多角的に検討しつつ、最終的にはスピード感を優先して意思決定を行っています。

今後の事業展開や投資領域

—— 御社の今後の事業展開や投資領域についてお伺いします。成長が著しい御社ですが、今後どのような方向性をお考えですか。

山本 中小企業が抱える経営課題を包括的に解決できる事業を展開したいと考えています。

—— 具体的にはどのような形での展開をお考えですか?

山本 例えば、地方銀行や信用金庫、ベンチャーキャピタルと協力しながら、中小企業との長期的なプロジェクトを構築することを目指しています。営業活動を代行するだけでなく、蓄積した売上予測データを基に、出資や売却など多様な選択肢を提供する仕組みを整えたいと考えています。

—— そのアプローチは御社の成長にもつながりますね。

山本 そうですね。このような新しい挑戦を続けることで、より大きな成長を実現したいと考えています。

—— IPOについてもお聞きしたいのですが、どのようなスケジュールを描いていらっしゃいますか。

山本 現在、2~3年以内を目安に、上場を目標にしています。

—— IPOを目指す理由についてお聞かせください。

山本 平均年齢が26歳という若い社員が多く在籍しているため、彼らとともに早期に多くの成果を実現したいと考えています。そのためにはスピード感を持ち、共通の目標に向かう仲間、資金、そして信用力が不可欠です。これらを得るために上場が必要だと考えています。

—— 上場が御社にとって重要な成長のステップだということですね。

山本 上場を実現し、さらなる成長に向けて全力で取り組んでいきます。

メディアユーザーへ一言

—— 最後に、メディアユーザーへのメッセージをお願いします。

山本 私たちの会社は平均年齢が26歳と非常に若いですが、その中で培った圧倒的な営業力と、結果に必ずコミットする姿勢には自信を持っています。投資家や経営者の皆さまには、これからの私たちの挑戦や成長を通じて、面白い未来をお見せできると確信しています。ぜひ当社にご注目いただければ幸いです。

氏名
山本 真聖(やまもと まさと)
社名
株式会社CTF GROUP
役職
代表取締役社長

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