この記事は2025年3月10日(月)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「竹内のりひろ氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=wetzkaz/stock.adobe.com)

2025年3月10日(月)の8時時点に現役トレーダーの竹内のりひろさんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

竹内のりひろ
1990年、カナダ系の銀行で為替ディーラーになる。HSBCでは米ドル/円のチーフトレーダーを務めるなど20年以上にわたって為替市場の第一線で活躍。現在は個人トレーダーとして自己資金を運用するほか、情報配信を行なう

現在の為替相場の傾向や相場観

先週の主要通貨の騰落は、全ての通貨が上昇に転じ、ドルは全面安で取引を終えた。

欧州の盟主であるドイツでは、防衛力増強に向け、大胆な財政拡張に与野党合意が成立した。ドイツ国債を筆頭に欧州債に売りが集中したことで、ユーロ圏の金利が急騰している。

これまで域内では見本とされてきたドイツの緊縮財政が転換されたことで、レジームチェンジとの見方から、為替市場では主要通貨に対しユーロ買いがさく裂した。

ユーロ/米ドルの週間の上昇幅が+4.40%まで急拡大、先週は欧州通貨が上昇の上位を独占した。こうしたなかで、円の上昇幅は中位(+1.71%)にとどまった。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今週はこうした流れの継続性を占うという点で、米国のCPI等の物価関連指標の結果に注目している。

さらに、今週はカナダで金融政策の発表を控えているが、25bpの利下げが確実視されている。仮に利下げが発表された場合、昨年半ば以降では実に225bp利下げしたことになり、主要国では突出する。 こうしたカナダの強い緩和バイアスは広く米国に波及するとみる。よって、ドル売り継続、ユーロ/米ドルの押し目は買いだろう。

今週は米ドル/円で146.00~150.50円、ユーロ/米ドルで1.0700~1.1000ドル、ユーロ/円で157.00~162.00円とみている。

▽米ドル/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

▽ユーロ/米ドルの日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

▽ユーロ/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。