洋紙発祥の地に立つ…「紙の博物館」

飛鳥山公園周辺の東京・王子は日本における洋紙発祥の地。かつて旧渋沢邸の眼前には、洋紙の国産化を目的に渋沢肝いりで1873年に設立された抄紙会社(現王子ホールディングス)の王子工場が広がっていた。

「紙の博物館」は和紙、洋紙を問わず古今東西の紙に関する資料を収集し、保存・展示する。紙の製造工程、種類や用途、紙の歴史などを多彩なコレクションとともに知ることができる。

前身は1950年、旧王子工場跡地に開設された「製紙記念館」。1998年に現在地に移転し、「飛鳥山3つの博物館」の一つとしてリニューアブルオープンした。4万点の資料と1万5000点の図書を持ち、世界有数の紙専門の総合博物館を自負する。

M&A Online

(画像=「紙の博物館」(左)と「北区飛鳥山博物館」、「M&A Online」より引用)

地元のことなら、「北区飛鳥山博物館」

もう一つの「北区飛鳥山博物館」は北区の歴史、考古、民俗、自然を幅広く紹介する。実物大模型や映像、復原家屋を通じて、武蔵野台地と東京低地の境にある北区の成り立ちから、古代から近現代までの暮らしぶり、荒川の生態系などを実感できる展示としている。館内には喫茶室もある。

飛鳥山公園への最寄駅はJR、東京メトロの王子駅で、徒歩すぐ。都電荒川線・飛鳥山停留所からも近い。博物館の入館料は渋沢史料館300円、紙の博物館400円、北区飛鳥山博物館300円(いずれも一般)。3館共通券もある。

文:M&A Online