外為どっとコム トゥデイ
(画像=外為どっとコム マネ育チャンネル)

主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。

作成日時 :2025年5月16日8時30分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部 中村勉

目次

▼15日(木)の為替相場
(1):豪雇用統計 市場予想を大幅に上回る
(2):英GDP予想を上回る
(3):弱い結果が目立つ米経済指標
(4):FRB議長 金融政策運営方針見直しを示唆

▼15日(木)の株・債券・商品市場

▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:上値は限定的となりそう/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント

15日(木)の為替相場

外為どっとコム トゥデイ
(画像=外為どっとコム マネ育チャンネル)

期間:15日(木)午前6時10分~16日(金)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム

(1):豪雇用統計 市場予想を大幅に上回る

豪4月新規雇用者数は市場予想(2.25万人増)を大幅に上回る8.90万人増だった。前月分は3.22万人増から3.64万人増へ上方修正された。失業率は予想通り前月から横ばいの4.1%だった。労働参加率は前月(66.8%)から上昇して67.1%だった。

(2):英GDP予想を上回る

英1-3月期国内総生産(GDP)は前期比+0.7%となり市場予想(+0.6%)を上回った。英3月鉱工業生産は前月比-0.7%(予想-0.5%)、同貿易収支は198.69億ポンドの赤字だった。

(3):弱い結果が目立つ米経済指標

米4月小売売上高は前月比+0.1%と市場予想(±0.0%)を上回った。ただ、変動の大きい自動車を除いた売上高は+0.2%で予想(+0.3%)を下回ったほか、国内総生産(GDP)の算出に用いられるコア売上高は-0.2%となった(予想+0.3%)。 同時に発表された、米4月生産者物価指数は前月比-0.5%、前年比+2.4%だった(市場予想+0.2%、+2.5%)。前月比では2020年4月以来となる大幅な低下となった。エネルギーと食品を除いたコアPPIは前月比-0.4%、前年比+3.1%だった(予想+0.3%、+3.1%)。また、米新規失業保険申請件数は22.9万件となり前週から横ばいだった。

(4):FRB議長 金融政策運営方針見直しを示唆

米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は、FRBが2020年に見直した「インフレ率が2%を持続的に下回った後には、『一定期間』それをやや上回るのを容認する」「潜在的なインフレ圧力を阻止すべく、失業率が低い局面で先回り的に利上げを実施することはしない」といった金融政策運営方針を変更することを示唆した。パウエル議長は「現行の枠組みは低金利と低インフレが持続していた時代に設定されたものだ」とし、「幅広い経済環境や展開に対応できる強固な合意文書を目指していく」と表明した。