この記事は2025年6月3日(火)に「羊飼いのFXブログ」公開された「志摩力男氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。

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2025年6月3日(火)の午後14時すぎに現役トレーダーの志摩力男さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。
志摩力男
慶應義塾大学経済学部卒。1988年~1995年ゴールドマン・サックス、2006〜2008年ドイツ証券など、大手金融機関にてプロップトレーダーを歴任。そのあと、香港にてマクロヘッジファンドマネージャー。独立後は世界各地のヘッジファンドや有力トレーダーと交流があり、現役トレーダーとして活躍中。
現在の為替相場の傾向や相場観
植田日銀総裁のハト派発言で少し円安方向に戻っている。超長期の金利が上昇気味なので、植田総裁もそこに配慮した発言をせざるを得ないのだろう。
しかしながら米ドル/円相場は日銀の金融政策も重要だが、米国の経済状況が最も大切なので、そこを睨んだ展開が今後も続くと思われる。
現在の為替相場の戦略やスタンス
今週は米雇用統計をはじめ多数経済指標が発表されるが、やはり関税の影響がそろそろ出てくる頃なので、弱い経済指標結果が続くのではないかと考えている。
また、米中対立が深刻化しているが、そんななか再度貿易に関する合意がトランプ米大統領と習近平中国国家主席の間で結ばれるというニュースも出ている。しかし、昨日2日(月)のCNBCを観ていると、あまり確定的な話ではなさそうに見えた。
中国側の態度がより強硬になってきているが、世界全体のことを考えて、7割くらいは再び米中合意が結ばれるとの見方だ。
確かにその可能性も高いかもしれないが、3割くらいの確率で中国が米国に対してより強硬な態度に出ると見ている人もおり、実際その可能性もあるため注意したい。
メディアの論調を見ていても、中国の方が貿易問題では米国より強い立場にあるのではないかという冷静な分析が多くなってきているのを感じる。
戦略的には、ドルが高くなったところでは戻り売りをしていきたい。
▽米ドル/円 日足チャート

(画像=羊飼いのFXブログ)
※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。