外為どっとコム トゥデイ
(画像=外為どっとコム マネ育チャンネル)

主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。

作成日時 :2025年6月3日8時30分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部 中村勉

目次

▼2日(月)の為替相場
(1):米 鉄鋼関税引き上げへ
(2):中国商務省報道官 声明
(3):米ISM製造業景況指数 悪化
(4):貿易交渉についての報道

▼2日(月)の株・債券・商品市場

▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:上値の重い展開が予想される/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント

2日(月)の為替相場

外為どっとコム トゥデイ
(画像=外為どっとコム マネ育チャンネル)

期間:2日(月)午前7時00分~3日(火)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム

(1):米 鉄鋼関税引き上げへ

前週末クローズ後にトランプ米大統領が鉄鋼とアルミニウムへの輸入関税を6月4日から25%から50%へ引き上げると表明したことを嫌気して、リスク回避の動きから円が全般的に買われて取引を開始した。

(2):中国商務省報道官 声明

30日にトランプ米大統領が「中国が米国との合意を完全に破った」と発言したことについて、中国商務省報道官は「こうした根拠のない非難を断固拒否する」「米国が独断専行し中国の利益を損ね続けるなら、中国は自国の正当な権益を守るため、断固かつ強力な措置を講じるだろう」と語った。 その後、在中国米国商工会議所のハート代表は「業界が望んでいるスピードよりは遅いが、いくつかの承認が下りている」「一部の遅れは、中国が輸出承認の新しい仕組みに対応しているためで、輸出を許可していないわけではない」と語った。

(3):米ISM製造業景況指数 悪化

米5月ISM製造業景況指数は48.5と市場予想(49.5)に反して前月(48.7)から悪化。輸入指数が2009年以来の低水準となったほか、新規輸出受注も5年ぶりの低水準となった。一方で、新規受注や雇用は好不況の分岐点となる50.0こそ下回ったものの、ともに2カ月連続で前の月から改善した。

(4):貿易交渉についての報道

「トランプ米政権が貿易相手国に対して、4日までに貿易交渉の最善案を提示するように求めている」とロイター通信が報じた。これより前にはホワイトハウス報道官が「トランプ大統領と習・中国国家主席は今週会談を行う可能性が高い」と述べたことも伝わった。関税交渉が加速するとの期待から米三大株価指数は上昇に転じたが、外国為替市場への影響は限定的だった。