この記事は2025年6月2日(月)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「竹内のりひろ氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=VideoFlow/stock.adobe.com)

2025年6月2日(月)の8時時点に現役トレーダーの竹内のりひろさんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

竹内のりひろ
1990年、カナダ系の銀行で為替ディーラーになる。HSBCでは米ドル/円のチーフトレーダーを務めるなど20年以上にわたって為替市場の第一線で活躍。現在は個人トレーダーとして自己資金を運用するほか、情報配信を行なう

現在の為替相場の傾向や相場観

先週1週間の主要通貨の対ドルでの騰落はすべての通貨が下落となり、ドルは全面高で引けた。円は下落の最上位(-1.05%)に位置する。

先々週、日本の長期国債入札が不調に終わったことで、財務省が国債発行計画の見直しを発表した。日本国債が買い戻されるなか、金利は急低下、為替市場では円売りから、米ドル/円は急回復した。その後は、米国の裁判所が関税の公的解釈をめぐり異なった判断を示したことで、米ドル/円は上に行ってこいとなった。

現在の為替相場の戦略やスタンス

為替市場を動かしているのは、散発的に流れるヘッドラインやSNSからの情報発信であり、トレンドを形成するものはほぼない。

今週は月初の週でもあり、米国では多くの経済指標が発表される。最重要は6日(金)の米雇用統計だろう。

関税を取り巻く霧が晴れたわけではなく、雇用の減速後を探るというのがあくまでメインシナリオだ。しかし、90日間の関税停止は発表済みで、英国や中国とは一時的ながら、貿易・関税協議で合意しており、経済指標は全般的に意外な堅調さを示す可能性もある。

先週に続き、米ドル/円は戻りの売り場を探すつもりだ。

今週は米ドル/円で141.00~145.50円、ユーロ/米ドルで1.1200~1.1500ドル、ユーロ/円で161.00~165.00円とみている。

▽米ドル/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

▽ユーロ/米ドルの日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

▽ユーロ/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。