M&Aを成長戦略の柱に、事業規模拡大を目指す

―御社のM&A戦略について教えてください。

当社は、オートバックスと業務スーパー以外の事業は、ほとんどM&Aで譲受した会社です。既存事業であるオートバックスと業務スーパーは、出店によって成長を続けていますが、新規事業については、M&Aによって成長を加速させていきたいと考えています。

5年ほど前、中期経営計画で売上高2500億円という目標を掲げました。既存店舗の売上成長だけでは、目標達成は難しいと考え、M&Aを積極的に活用することにしました。

M&Aであれば、既に軌道に乗っている事業をグループに取り込むことができ、成長を加速させることができます。今後も積極的に活用し、事業規模の拡大を目指していきます。

ミートテラバヤシのM&Aは大成功事例

―これまで多くのM&Aを検討された中で、特に成功したと思える案件はありますか?

精肉の加工販売を手がけるミートテラバヤシのM&Aは、大成功だったと言えます。ミートテラバヤシは、もともと横浜の会社でしたが、当社のグループに入ってからより一層、業務スーパーの店舗にテナントとして入ることで、他地域にも店舗数を大幅に拡大することができ、利益の大幅な増加にも繋げられました。譲受時の店舗数は100店舗弱でしたが、現在は193店舗にまで拡大しています。ミートテラバヤシにとっても、当社にとっても、非常に良いM&Aになりました。

―今後、注目している業界や、新規事業の開拓方針について教えてください。

今後は、既存事業とは全く異なる業態で、第3の柱となる事業をM&Aで作りたいと考えています。業界にこだわりはありませんが、ネットで販売できることを基準に考えています。

―今後M&Aを検討されている経営者の方にアドバイスをお願いします。

経営者には、それぞれの考え方があるため、私ができる助言はありません。ただ、M&Aは、自社の成長戦略の一つとして、有効な手段だと思います。M&Aを検討する際は、自社の状況や目標を明確にし、専門家のアドバイスを受けながら、慎重に進めることが重要だと思います。

写真・文:M&A Online