ユナイテッドアローズの第1四半期は「シテン」「GLR」が2桁成長もコーエンは減速続く
(画像=「セブツー」より引用)

セレクトショップ「ユナイテッドアローズ(UNITED ARROWS)」を展開するユナイテッドアローズは8月7日、2026年3月期の第1四半期決算を発表した。売上高は381億9000万円で前年同期比7.6%増と堅調に伸びた一方、営業利益は25億3400万円(同8.4%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は14億6300万円(同17.0%減)と減益となった。

売上成長の主なドライバーは、若年層や都市部を中心に需要が回復しつつあるミッド・トレンドマーケットの好調だ。とくに「シテン(citen)」や「グリーンレーベル リラクシング(GLR)」といった中価格帯ブランドの売上高は、前年同期比14.6%増の110億6000万円を記録し、全体の売上拡大をけん引した。

旗艦ブランドである「ユナイテッドアローズ」や、ラグジュアリー路線の「ドゥロワー(Drawer)」、辺見えみりをディレクターに起用した「コンテ(Conte)」などを擁するトレンドマーケットは、同3.5%増の191億1200万円と安定した成長を示した。

一方、「コーエン(coen)」を展開するグループ会社のコーエンは、収益性の低い大型店舗からの撤退で、売上高は前年同期比4.0%減の20億9000万円と減収だった。

海外事業については、台湾事業は前年と同水準の3億9000万円を維持。一方で、将来の成長市場と位置づける中国市場では、2025年1月に上海のジンアン ケリーセンターに初の直営店をオープン。現地での認知拡大とブランド価値の構築を進めており、今後の業績への寄与が期待される。

ユナイテッドアローズの2026年3月期の連結業績予想は、売上高は1656億7700万円(前年比9.8%増)、営業利益は90億円(同12.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は50億8400万円(同18.7%増)としている。今後、国内での顧客基盤拡大と、グローバル市場への本格進出という二軸が、業績押し上げのカギになると見られている。