この記事は2025年9月10日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「井口喜雄氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=Enrique/stock.adobe.com)

2025年9月10日(水)の午後13時すぎにトレイダーズ証券の井口喜雄さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。

現在の為替相場の傾向や相場観

米ドル/円は再び146~149円のレンジに回帰している。

石破首相辞任による円売りが一服するなか、昨日9日(火)の日銀利上げ観測報道は一転、円買いを呼び込んだ。米BLS年次基準改定を警戒したドル売りも相まって、レンジ下抜けを試した格好だ。足元はPPI・CPIの上振れを見込むドル買いも観測され、米ドル/円は再び147円台を回復している。

また、自民党総裁選は「フルスペック」で実施される見通しだ。党員票で優位性を持つ高市氏の躍進を期待した円売りは根強く、米ドル/円の下落局面では一定の押し目買いフローが見られている。 上下材料が引き続き混在しており、レンジブレイクには新たな材料が求められる。

現在の為替相場の戦略やスタンス

本邦政局の行方が極めて流動的なことから、年内利上げには依然として疑義が残る。円は局所的に買われる場面があるものの、円高トレンド形成につながるような勢いは感じられない。

一方米ドルについても、雇用情勢悪化による複数回利下げが明らかなメインシナリオとなるなか、上値を追うような地合いにはなく、上昇局面では根強い戻り売りが期待される。米ドル/円は引き続き146~149円のレンジを念頭に置きながら、上下節目での機動的な短期回転売買に努めたい。

▽米ドル/円 日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
「羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。