外為どっとコム トゥデイ
(画像=外為どっとコム マネ育チャンネル)

主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。

作成日時 :2025年10月2日8時00分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 シニア為替アナリスト 神田卓也

目次

▼1日(水)の為替相場
(1):日銀短観 2四半期連続の改善
(2):米政府機関 一部閉鎖
(3):ユーロ圏HICP速報値 伸び加速
(4):米ADP全国雇用者数 予想に反し減少
(5):米ISM製造業 前月から上昇
(6):OMB局長「職員の解雇に踏み切る」

▼1日(水)の株・債券・商品市場

▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:上値の重い展開/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント

1日(水)の為替相場

外為どっとコム トゥデイ
(画像=外為どっとコム マネ育チャンネル)

期間:1日(水)午前6時10分~2日(木)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム

(1):日銀短観 2四半期連続の改善

日銀は9月の全国企業短期経済観測調査(短観)を発表。大企業・製造業の景況感を示す業況判断指数(DI)は14と市場予想通りに前回(13)から改善した。7月に日米関税交渉が合意に至ったことなどを背景に2四半期連続の改善となった。大企業非製造業DIは34と予想通りに前回から横ばいだった。

(2):米政府機関 一部閉鎖

米国上院で2026会計年度(25年10月~26年9月)予算案成立までのつなぎ予算が成立せず、米政府機関の一部が閉鎖された。この影響で労働統計局(BLS)も閉鎖されるため、3日に予定されていた米9月雇用統計の発表が延期される公算となった。また、商務省国税調査局も全てのデータ収集を停止するため、国内総生産(GDP)やインフレ、貿易統計などの指標発表も遅れる可能性が出てきた。

(3):ユーロ圏HICP速報値 伸び加速

ユーロ圏9月消費者物価指数(HICP)・速報値は前年比+2.2%と市場予想通りに8月(+2.0%)から伸びが加速。エネルギーや食料品などを除いたコアHICPは前年比+2.3%と予想通りに8月と同率の伸びだった。

(4):米ADP全国雇用者数 予想に反し減少

米9月ADP全国雇用者数は前月比3.2万人減となり、市場予想(5.4万人増)に反して減少となった。前回8月分は5.4万人増から0.3万人減へ下方修正された。トランプ米大統領が政府機関閉鎖を利用して連邦職員を大量解雇する方針を示していることもあり、民間部門の雇用者数の減少は米労働市場の減速を強く意識させるものとなった。

(5):米ISM製造業 前月から上昇

米9月ISM製造業景況指数は49.1と市場予想(49.0)を上回り、前月(48.7)から上昇した。構成指数では仕入価格が予想以上に低下した。また、前月に7カ月ぶりの水準へ上昇した新規受注は低下。雇用は5カ月ぶりの水準へ上昇した。

(6):OMB局長「職員の解雇に踏み切る」

米行政管理予算局(OMB)のボート局長は非公開の会合で下院議員らに対して、「一部の連邦機関が1-2日以内に職員の解雇に踏み切る」と述べたことが関係者談として伝わった。 また、ホワイトハウスのレビット報道官は、職員の解雇は「2日以内、差し迫っている」と述べたが、対象となる機関や職種についての詳細は明かさなかった。