「ウエルシア・ツルハ連合」への対抗軸は?

マツモトキヨシはかつてドラッグストア最大手として20年以上にわたって業界に君臨した歴史を持つ。だが、ココカラファインとの経営統合を決めた当時は業界6番手まで順位を落としていた。

ウエルシアホールディングスに首位の座を明け渡したのは2017年。ウエルシアはこの3年前、イオンの傘下に入り、M&Aによる規模拡大を強力に推し進めた。そして2位につけたのは北海道発祥で全国に店舗網を拡大するツルハホールディングスだった。

マツモトキヨシにとってココカラファインとの統合は業界トップ返り咲きへの足掛かりとする狙いが込められていた。統合でウエルシアにあと一歩と迫りながら、その目論見が外れることになった。

M&A Online

(画像=「メガドラッグ」誕生へ、12月に予定されるウエルシア・ツルハの経営統合、「M&A Online」より引用)

新生・マツキヨココカラの前に立ちはだかったのが12月に予定される「ウエルシア・ツルハ連合」の誕生だ。ウエルシアとツルハの統合新会社の売上高は2.3兆円。マツキヨココカラの2倍で、国内で圧倒的な規模の「メガドラッグ」が出現する。

マツキヨココカラとしてウエルシア・ツルハ連合への対抗軸とどう形作っていくのか。“再起動”が鮮明になった同社のM&A戦略が要ウオッチとなりそうだ。

文:M&A Online