主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 :2025年11月26日8時30分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 為替アナリスト 中村勉
目次
▼25日(火)の為替相場
(1):円安けん制発言
(2):ADP週次統計 減少幅拡大
(3):米消費者信頼感指数 4月以来の低水準
(4):次期FRB議長 最有力候補伝わる
▼25日(火)の株・債券・商品市場
▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:ポジション調整中心の動き/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント
25日(火)の為替相場
期間:25日(火)午前7時10分~26日(水)午前6時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):円安けん制発言
城内成長戦略・経済財政担当相は、為替市場について「投機的な動向を含め高い緊張感を持って見ている」と述べて、足元の円安の動きをけん制した。
(2):ADP週次統計 減少幅拡大
米ADP社が発表した民間雇用者数は4週平均(11月8日まで)で週あたり1.35万人減と、前週(0.75万人減)から減少幅が拡大した。その後に発表された米9月小売売上高は前月比+0.2%と市場予想(+0.4%)を下回った。自動車を除いた売上高は前月比+0.3%と予想通りだった。国内総生産(GDP)の算出に用いられるコア売上高(コントロールグループ)は前月比-0.1%となり、5か月ぶりに減少した。また、米9月生産者物価指数(PPI)は前年比+2.7%(予想+2.6%、前月+2.7%)で、食品とエネルギーを除いたコアPPIは前年比+2.6%(予想+2.7%、前月+2.9%)だった。
(3):米消費者信頼感指数 4月以来の低水準
米11月消費者信頼感指数は88.7と市場予想(93.3)を下回り、今年4月以来の水準に低下した。根強い物価高や雇用市場の減速が消費者心理を圧迫しているとの見方を裏付ける結果となった。
(4):次期FRB議長 最有力候補伝わる
米連邦準備制度理事会(FRB)の次期議長をめぐり、トランプ米大統領の腹心であるハセット国家経済会議(NEC)委員長が最有力候補として浮上しているとの報道が伝わった。ハセット氏は今月20日のニュース番組で「自身がFRB議長なら今まさに利下げしているだろう」と述べていた。なお、FRB議長候補は現時点で5人に絞り込まれており、ハセット氏のほか、ウォーシュ元FRB理事、ウォラー理事、ボウマン副議長、ブラックロック幹部のリーダー氏が最終候補に残っている。