1月のハイライトは何といっても、TBSホールディングス(HD)による米国ハリウッドへの進出だ。有力映画制作会社のレジェンダリー・エンターテインメントと資本業務提携したと発表した。出資額は1億5000万ドル(約240億円)。
TBS、米レジェンダリーに240億円出資
マンガ、アニメ、ゲームなどの日本発IP(知的財産)を原作とする映像作品の共同製作体制を確立するのが狙い。TBSHDは米国子会社を通じて、レジェンダリーが実施した第三者割当増資を1月16日付で引き受けた。
レジェンダリーは「DUNE/デューン 砂の惑星」、「GODZILLA ゴジラ」、「マインクラフト/ザ・ムービー」などの世界的ヒット映画を送り出している。また日本企業(カプコン)との共同プロジェクトとして今秋には、対戦格闘ゲーム「ストリートファイター」を原作する実写映画の公開も控える。
TBSHDはグローバルでのコンテンツビジネス展開を柱とする中期経営計画(2025年3月期~27年3月期)で北米での戦略拠点設置、米国エンタメ企業との協業・IP開発を重点施策としており、レジェンダリーとの資本業務提携はその一環。
今回に先立ち、米国では2024年5月、番組などの販売代理店ベロン・エンターテインメント(ニューヨーク)を約16億円で買収し、子会社化した。
SBI、コンテンツ関連で2社を持ち分法会社に
同じくコンテンツ関連ではSBIホールディングスの動きも目立った。音楽プロダクションのインクストゥエンター(東京都渋谷区)、映像・音楽制作のカルチュア・エンターテインメント(東京都品川区)をそれぞれ持ち分法適用関連会社化すると発表した。いずれも出資割合などは非公表。
インクストゥエンターは「呪術廻戦」をはじめ数々のアニメタイアップを手がける歌手のEveや、初音ミク(音源合成ソフトによるバーチャルシンガー)を用いた楽曲などのマネジメントで知られる。
もう一方のカルチュア・エンタテインメントグループは「ドライブ・マイ・カー」、「旅と日々」などの映画を手がけてきたほか、傘下に徳間書店を置く。
SBIは金融、IT、メディア、エンターテインメントを融合した新たな“生態系”(エコシステム)づくりを推し進めている。傘下に、メディア、エンタメ関連を統括する中間持ち株会社のSBIネオメディアホールディングス(東京都港区)を持つ。
デジタルハーツ、ゲーム向けローカライズの米社に20%出資
デジタルハーツホールディングスは、「GameScribes」のブランド名でゲームソフト向けローカライズ事業を手がけるGTL Media(カリフォルニア州)に20%を出資することで合意した。100万ドル(1億5800万円)で第三者割当増資を引き受ける。将来的な完全子会社化も視野に入れている。
デジタルハーツはアジア言語を得意とし、欧米言語に強いGTLとの連携を進め、多言語版ゲームの誤字、誤訳やニュアンスの修正といった最終品質サービス(LQA)をワンストップで提供できる体制の実現につなげる。
スカパーJSATは衛星量子鍵配送を手がけるシンガポールSpeQtralに出資した。量子暗号通信技術を用いた極めて秘匿性の高い衛星通信サービスの早期実用化を目指し、協業を進める。
SpeQtralはこれまで衛星量子鍵配送の試験機2機の打ち上げに成功し、2027年には商用機衛星の打ち上げを計画している。
ネツレンは大型構造物の構造設計を手がけるANDO Imagineering Group(東京都千代田区)に34%出資することを決めた。RC(鉄筋コンクリート)造、PC(プレキャストコンクリート)造、木造の各分野で新たな高強度鋼材の工法開発などを進める。