本記事は、松岡 保昌氏・岩渕 美香氏の著書『残念なリーダーにならないための マネジメント50の心理法則』(日本実業出版社)の中から一部を抜粋・編集しています。
メンバーが自ら動くようになる法則
「結論」「理由」だけでは、人は動かない
新しい取り組みを全社員に告知する、決定事項や方針をメンバーに伝える、良い事例やノウハウを共有するなど、さまざまな場面で情報共有がなされます。
しかし、多くの会社では、それでは人は動かない、と感じられる伝え方が横行しています。
理由は、「情報を共有する目的」を考え抜いていないからです。
情報共有する内容は、聞き手に行動化まで結びつけてほしいものが多いはずです。
たとえば、良い事例を共有したときは、その事例を参考にして成果を上げる行動をとってほしいという目的があります。しかし、目的を達成するための伝え方ができなければ、残念ながら行動までなかなかつながりません。
まず、話し手は、聞き手の頭の中で何が起こるかまで考え抜いて伝えること。つまり、こちらの目的とする行動がイメージできるように明確に伝えるのです。
伝達の手法として、PREP法(Point-Reason-Example-Point)は広く知られていますが、行動に結びつけるためにさらなる究極の伝え方があります。それは、次の4つを順に伝えるのです。
- 結論
- 理由
- 具体例
- だから、どうすべきか
キーワード
伝達の4要素
この4つの要素を順番に話します。ここでとくに重要なのは、4の「だから、どうすべきか」です。私は、あなたにこの情報を受け取った後どうしてほしいのか。話し手が相手に期待する行動を直接伝えるのがポイントとなるからです。
「いい話を聞いた」で終わらせないために
残念ながら、話が結論と理由だけで終わってしまっているケースは少なくありません。
しかし、それだと話にリアリティがなく、説得力がないのです。
話を聞いただけで、すぐに自分ごととして行動にまで結びつけられる人は、正直あまり多くはありません。時には話を聞いて、「いい話だね」で終わってしまうこともあります。
人が行動に結びつくのは、腹の底から納得したとき、文字通り「腹落ちしたとき」です。
腹落ちするには、自分も過去に同じ経験をしたか、経験はしていないけれど、たしかにありえるという実感があることです。だからこそ、相手に合わせた、相手が理解できる具体例が大事なのです。
情報を共有し、具体例で納得し、そのうえで「どうしてほしいのか」「どういう行動をしてほしいのか」まで、伝えるのです。
この4つの要素で伝える習慣は、人の成長も促します。メンバーも、話をする前に、この4つの要素があるかを「自問自答する習慣」が身につくと、伝える力が飛躍的に高まります。
「結論」「理由」「具体例」「だから、どうすべきか」の4つの要素で伝える
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