本記事は、松岡 保昌氏・岩渕 美香氏の著書『残念なリーダーにならないための マネジメント50の心理法則』(日本実業出版社)の中から一部を抜粋・編集しています。

残念なリーダーにならないための マネジメント50の心理法則
(画像=ponta1414/stock.adobe.com)

ムダな会議にしないための法則

「組織の強さ」と「会議の質」は相関している

会社におけるコミュニケーションの代表的な場として「会議」があります。多くの会社の会議に参加すると、残念な光景に出会うことがあります。
たとえば、参加者が空気ばかり読んで自ら意見を言わない会議。結論を先延ばしにして何も決めない会議。情報共有の場なのに、意見や質問が入り乱れて時間を浪費している会議。
こうした事態を防ぎ、会議の効果と効率を高めるには、会議の3つの種類を意識して使い分ける必要があります。

  • 結論を出すための会議
  • 情報共有のための会議
  • 発想を広げるための会議

これら3つの種類を全社員が共有したうえで臨むと、会議の質は大きく変わります。
つまり、参加者の意識が変わるだけで、会議の効果も効率も上がるのです。
会社で行われる会議の中で一番多い「結論を出すための会議」のコツについて説明します。
「結論を出すための会議」のポイントは3つです。

  1. 自分の意見を言う
  2. 「推論のはしご」を共有する
  3. 相手の意見の背景を理解しながら議論を進める

キーワード
推論のはしご

残念なリーダーにならないための マネジメント50の心理法則
(画像=残念なリーダーにならないための マネジメント50の心理法則)

中でもとくに重要なのは、「推論のはしご」を共有することです。

どんな事実から、どのように考えたのか
「推論のはしご」を共有する

「推論のはしご」とは、どんな事実や事象、情報から、何を考え、どのように推測・推論して、その意見や結論にたどりついたのか、というプロセスです。

重要なのは、相手の意見の背景を理解しながら議論を進めること。

組織における意思決定では、言い争う前に、考える根拠を理解し合うことが優先されるべきです。
結論だけを言い合っても、声の大きい人、役職が上位の人の意見で決まってしまいがちです。

「推論のはしご」を共有すると、その人がその結論に至った理由を理解できます。
事実の認識が違えば推論の結果は変わります。同じ事実だったとしても推論の内容は異なるでしょう。
多様な見方をする人が、いろんな意見を共有し合う。そのうえで出した結論であれば、そのときどきの最適解に近い意思決定が可能になるのです。

既存の発想では通用しない時代だからこそ、リーダーが率先して、会議の仕方を徹底的に考え抜く必要があるのです。

「推論のはしご」を共有する文化をつくり、意思決定の質を高める

残念なリーダーにならないための マネジメント50の心理法則
松岡 保昌(まつおか・やすまさ)
株式会社モチベーションジャパン代表取締役社長。人の気持ちや心の動きを重視し、心理面からアプローチする経営コンサルタント。1963年生まれ。1986年同志社大学経済学部卒業後、リクルートに入社。『就職ジャーナル』『works』の編集や組織人事コンサルタントとして活躍後、2000年にファーストリテイリングにて、執行役員人事総務部長として当時の急成長を人事戦略面から支える。その後、執行役員マーケティング&コミュニケーション部長として逆風下での広報・宣伝の在り方を見直し新たな企業ブランドづくりに取り組む。2004年にソフトバンクグループに移り、ブランド戦略室長としてCIを実施。福岡ソフトバンクホークスマーケティング代表取締役、福岡ソフトバンクホークス取締役として球団の立ち上げを行う。また、AFPBB News編集長として、インターネットでの新しいニュースコミュニティサイトを立ち上げる。現在は、経営、人事、マーケティングのコンサルティング企業である株式会社モチベーションジャパンを創業。国家検定1級キャリアコンサルティング技能士として、個人のキャリア支援やキャリアコンサルティングの普及にも力を入れている。著書『人間心理を徹底的に考え抜いた「強い会社」に変わる仕組み』『こうして社員は、やる気を失っていく』(いずれも日本実業出版社)。
岩渕 美香(いわぶち・みか)
株式会社モチベーションジャパン取締役副社長。キャリアセルフ・エフィカシー研究所所長。「自己効力感」を重視したアプローチで、人と組織を活性化させる組織・人事コンサルタント。金融業界およびパナソニックグループにて営業、人材育成、組織支援に従事。リーダーの日常の関わり方がメンバーの自己効力感とキャリア自律意識に大きく影響することに着目してきた。国家検定1級キャリアコンサルティング技能士。キャリアカウンセリング協会認定スーパーバイザー。筑波大学キャリア・プロフェッショナル養成講座、慶應MCC組織版キャリアコンサルティング指導者育成プログラムにて心理学やキャリア形成支援の手法を研鑽。組織開発の実務経験を再体系化するため産業能率大学通信課程「現代マネジメント学科」に編入し経営を学び直す。キャリア視点を持つ組織内コミュニケーション促進の実践者として、対話型コミュニケーション研修、キャリア支援の仕組みづくり、キャリアコンサルタントの育成を得意としている。

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