本記事は、松岡 保昌氏・岩渕 美香氏の著書『残念なリーダーにならないための マネジメント50の心理法則』(日本実業出版社)の中から一部を抜粋・編集しています。

残念なリーダーにならないための マネジメント50の心理法則
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部下が主体的に「報連相」するようになる法則

「事実」と「推測・意見」は分けて報告されているか

「報告・連絡・相談」、略して「報連相(ホウレンソウ)」は、会社におけるコミュニケーションで重要なこととして昔から言われています。メンバーから受けるだけの一方通行の話だと思っているリーダーが多いのですが、それは大きな誤解です。

以前、ある経営者からの依頼で、「ホウレンソウ」がきちんと機能するように、管理職を含めた全社員に研修を行ったことがあります。依頼の背景は、社員の報告が適切でなかったために、とても大きなクレームが発生し、業績に大きなマイナスの影響を与えた事案が発生したことからです。
そのケースでは、報告が上がるタイミングが遅く、さらに事実と推測が混在しており正確な情報ではなかったために問題が大きくなっていました。確かに報告をした社員に責任がありますが、再発を防止するには、上司側の意識も変えないといけないのです。
結論から言うと、報告する側に「ホウレンソウ」の教育をするだけでは解決しません。
それは、報告をする側だけではなく、報告を受ける側にも責任があるからです。

リーダーはメンバーに、なぜ報告や連絡が必要なのか、「ホウレンソウ」をする「意味や意義」を理解させて、実践できるような指導をする必要があるということです。
リーダーはメンバーからの「ホウレンソウ」によって状況を判断し、次の命令、指示、依頼を伝えます。常に判断して、次の行動を決めているはずです。
つまり、メンバーは、リーダーがホウレンソウから何かしらの判断を下し、必要であればその内容をさらに上に伝え、会社全体の重要な判断につなげているということを認識する。これが、ホウレンソウを機能させるための第一歩です。

キーワード
ホウレンソウの結果共有

残念なリーダーにならないための マネジメント50の心理法則
(画像=残念なリーダーにならないための マネジメント50の心理法則)

「ホウレンソウ」のポイントは4つです。

  1. 事実と推測&意見を、きちんと分けて報告させる
  2. 仕事の依頼と同時に中間報告のタイミングも指示する
  3. 報告が必要な場面や状況を事前に詳細に伝える
  4. ホウレンソウが、どう活かされているかを認識させる

ホウレンソウによって生まれた価値を、本人に共有しているか

ホウレンソウが適切に行われない理由の1つとして、報告したが、その後どうなったのかの共有がないということが挙げられます。

メンバーからの報告によって、どんな判断をしたのか、その結果はどうなったのか、報告がどう活かされたのかをメンバーに共有するという感覚が欠落している管理職は非常に多いです。

自分の報告が役に立ったのか、どのような価値を生んだのか、それらを知ると「ホウレンソウ」をするモチベーションが上がります。
義務としての「報告・連絡・相談」から、主体的な「報告・連絡・相談」へと進化していくのです。
実際、メンバーが顧客の声を上司に報告して、新たなサービスが誕生した例もあります。主体的なホウレンソウが日常的に行われるようにするのが、リーダーの役割です。

「報連相」で上司が助かっていることを、「ホウレンソウの結果共有」として伝える

残念なリーダーにならないための マネジメント50の心理法則
松岡 保昌(まつおか・やすまさ)
株式会社モチベーションジャパン代表取締役社長。人の気持ちや心の動きを重視し、心理面からアプローチする経営コンサルタント。1963年生まれ。1986年同志社大学経済学部卒業後、リクルートに入社。『就職ジャーナル』『works』の編集や組織人事コンサルタントとして活躍後、2000年にファーストリテイリングにて、執行役員人事総務部長として当時の急成長を人事戦略面から支える。その後、執行役員マーケティング&コミュニケーション部長として逆風下での広報・宣伝の在り方を見直し新たな企業ブランドづくりに取り組む。2004年にソフトバンクグループに移り、ブランド戦略室長としてCIを実施。福岡ソフトバンクホークスマーケティング代表取締役、福岡ソフトバンクホークス取締役として球団の立ち上げを行う。また、AFPBB News編集長として、インターネットでの新しいニュースコミュニティサイトを立ち上げる。現在は、経営、人事、マーケティングのコンサルティング企業である株式会社モチベーションジャパンを創業。国家検定1級キャリアコンサルティング技能士として、個人のキャリア支援やキャリアコンサルティングの普及にも力を入れている。著書『人間心理を徹底的に考え抜いた「強い会社」に変わる仕組み』『こうして社員は、やる気を失っていく』(いずれも日本実業出版社)。
岩渕 美香(いわぶち・みか)
株式会社モチベーションジャパン取締役副社長。キャリアセルフ・エフィカシー研究所所長。「自己効力感」を重視したアプローチで、人と組織を活性化させる組織・人事コンサルタント。金融業界およびパナソニックグループにて営業、人材育成、組織支援に従事。リーダーの日常の関わり方がメンバーの自己効力感とキャリア自律意識に大きく影響することに着目してきた。国家検定1級キャリアコンサルティング技能士。キャリアカウンセリング協会認定スーパーバイザー。筑波大学キャリア・プロフェッショナル養成講座、慶應MCC組織版キャリアコンサルティング指導者育成プログラムにて心理学やキャリア形成支援の手法を研鑽。組織開発の実務経験を再体系化するため産業能率大学通信課程「現代マネジメント学科」に編入し経営を学び直す。キャリア視点を持つ組織内コミュニケーション促進の実践者として、対話型コミュニケーション研修、キャリア支援の仕組みづくり、キャリアコンサルタントの育成を得意としている。

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残念なリーダーにならないための マネジメント50の心理法則
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