成長期待大の米企業『レンディングクラブ』に注目!
そんな中、ソーシャルレンディングの中でも最大手の「レンディングクラブ」は、12月11日に、ニューヨーク証券取引所に上場した。驚くことに、時価総額は1兆円規模に及ぶ。レンディングクラブの融資総額は、2014年12月現在で6,000億円規模であり、6,000億円というと信用金庫レベルになる。
このように、成長性が期待できるソーシャルレンディングは、今後、伸びていくことが予想される。ただ、財テクとして貸し手となる場合には注意する点もある。ソーシャルレンディングの基本的なスキームは、金融機関を介在させないが、レンディングクラブの場合、証券化という手法を使っており、金融機関との取引が生じている。また、日本の場合、法律の整備が追いついておらず、貸金業法、出資法などに問題がないか現時点ではグレーなところがある。
また、日本のソーシャルレンディングでは、匿名組合というスキームを使っているが、匿名組合は、営業者(仲介者)が権利義務の主体になるので、出資者は権利義務の主体ではなく、持分もない。したがって、ソーシャルレンディングの仲介者が行方不明になったり、不正を行ったりした場合でも、借り手に対して直接責任追及することはできない。したがって、仲介者の選定は慎重に行わなければならない。
見極めが重要…リスクには十分注意を!
以上のとおり、銀行やノンバンクに変わる新しい金融サービスに発展する可能性のあるソーシャルレンディングは、非常に魅力的であり将来性が期待できる。しかし、一方で仲介業者が信用リスクを十分に審査できる能力があるのか、財務状況の開示は適正になされているかなど、リスクは十分に認識した上で、出資する必要がある。その意味では玄人向けの財テクであると言える。
(ZUU online)
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