成長する世界の医療市場 日の丸連合は外国でも通じるか?

関西公立医科大学・医学部連合(京都府立医科大学、奈良県立医科大学、大阪市立医学部、和歌山県立医科大学で構成)は、ベトナム、タイ、マレーシアといった東南アジア各国から医師、看護師、検査技師らを受け入れ、先端医療技術の研修を実施することを検討するなど、日本の医療技術の国際展開を後押しする事業が進行中だ。

政府も医療法人と組んでカンボジアのプノンペンで救急病院を開設しており、成長する医療分野の国際展開の支援に乗り出している。


成長する世界の医療市場

世界の医療市場は、年平均9%近い成長率を示しており、市場規模は500兆円を超える。世界人口白書によれば、世界の60歳以上の人口は現在の8.9億人から2050年に24億人に増加することが予想され、医療市場はさらに拡大していくだろう。

特に人口が急増する一方、高齢化も急速に進展しているアジアでの医療市場の成長率は非常に高くなっている。


進む医療の海外展開

アベノミクスは医療を「成長分野」と捉え、医療の海外展開を後押ししている。実際に、ロシアのウラジオストクでは、北斗病院(北海道帯広市)が医療機器メーカーの日立メディコ(東京都千代田区)と手を組み、現地の医療法人と合弁会社を設立し画像診断センターに乗り出している。

また、ミャンマーでは、医療機関向け経営コンサルティングを行うメディヴァ(東京都世田谷区)が岡山大学と連携し、日本式の乳がん診療パッケージを導入するなど、海外展開を進めている。


拡大する医療貿易赤字

医薬品や医療機器といった分野においては、我が国は長年大幅な貿易赤字が続いている。厚生労働省の薬事工業生産動態統計調査によれば、2012年は輸出額6,276億円に対し、輸入額は4兆57億円と、3兆3,781億円もの輸入超過だ。この巨額の医療貿易赤字を解消するためにも、医療の海外展開が急務となっている。