2月13日、住友不動産 <8830> が2015年3月期第三四半期決算を発表した。売上高5237億円(前年同期比9.7%減)、営業利益1157億円(同5.9%減)、経常利益960億円(同5.2%減)、当期純利益589億円(6.1%減)となった。

オフィスビル市況の改善傾向が続く不動産賃貸事業で増収増益となる一方、分譲マンションの引渡が第4四半期に集中する不動産販売事業と完成工事事業が減収減益となった。当第3四半期までの通期業績予想に対する経常利益進捗率は70%だが、不動産販売事業など住宅部門の売上計上は第4四半期に偏る見通しで、業績は順調に推移していると同社は判断している。

不動産賃貸事業では、既存ビルの空室率改善と、前期竣工の「住友不動産千代田ファーストウイング」、 「住友不動産元赤坂ビル」の通期稼働等が業績に寄与、増収増益となった。

不動産販売事業においては「東京ベイシティタワー」、「シティテラス代々木公園」、「シティテラス今福鶴 見」など、マンション、戸建、宅地の合計で 2,819 戸(前年同期比△1,052 戸)を販売計上、大型タワーマンションの竣工が多かった前年同期に比べ、計上戸数が減少したため減収減益となった。マンションの契約戸数は3,710戸と前年同期に比べ減少したが、住宅ローン減税の拡充や低金利を背景に消費者の購入意欲は引き続き旺盛で、モデルルームへの来場者数も堅調に推移、3Q時点におけるマンション、戸建住宅の当期計上予定戸数(5,000戸)に対する契約率は約95%(前年同期90%)となっている。

完成工事事業では「新築そっくりさん」事業、注文住宅事業ともに、消費税増税に伴う反動減の影響により、累計受注棟数は前年同期比で減少したが、第3四半期では、新築そっくりさん+41.9%、注文住宅+26.9%と前年同期比で増加に転じており、足元では回復の兆しが出てきた。

(ZUU online)

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