(写真:三菱鉛筆HP より)
2 月 16 日、三菱鉛筆 <7976> が 2014 年 12 月期決算を発表した。売上高 603 億円 ( 前年同期比 8.0 %増 ) 、営業利益 103 億円 ( 同 22.6 %増 ) 、経常利益 112 億円 ( 同 11.8 %増 ) 、当期純利益 71 億円 (8.8 %増 ) となった。同時に、 2015 年 12 月期業績予想も発表し、 売上高 640 億円 ( 同 5.2 %増 ) 、営業利益 107 億円 ( 同 3.9 %増 ) 、経常利益 116 億円 ( 同 3.5 %増 ) 、当期純利益 74 億円 (3.4 %増 ) を見込む。また、配当は前期より 1 円増配し、年間 33 円(中間配当金 16.5 円、期末配当金 16.5 円)とした。
同社は、高付加価値、高品質な商品開発に力を入れている。『なめらかボールペン』という市場を掘り起こした油性ボールペン「ジェットストリーム」には、操作性と高級感を両立させた「ジェットストリームプライム」に加えて、特殊繊維の「Agファイバーチップ」を搭載し『なめらかな操作感』を実現したタッチペン付きの「ジェットストリームスタイラス」を市場に投入、また、シャープペンシルの「クルトガ」や多色多機能ペンの「スタイルフィット」など主力商品を中心に品質改良やバリエーションの充実を図り、新たな顧客層を開拓しながら市場シェアを拡大してした。
主力事業である筆記具及び筆記具周辺商品事業は、「ジェットストリーム」、「クルトガ」、「スタイルフィット」といった主力商品の販売が堅調であったことに加えて、為替レートも年間を通じて円安に推移したことから前年同期を上回り、外部顧客への売上高は 577 億 300 万円 (対前年同期比 8.5 %増)となった。一方、粘着テープ事業、手工芸品事業といったその他の事業では、事業を取り巻く市場環境は依然として厳しく、外部顧客への売上高は 26 億 4500 万円(対前年同期比 2.5 %減)となった。
筆記具業界は、消費増税による影響は総じて想定内に留まったものの、従来からの価格に重きを置いた競争に加えて、成熟したとされる商品開発の場においても競争が厳しさを増している。
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