米国経済誌「フォーブス」が恒例の世界富豪ランキングを発表し、資産を10億以上保有する大富豪は1,826人に上った。このうち197人が女性で、2014年の172人から増加したものの、全体に占める割合はまだ11%程度となった。今回は女性ランキングのトップ10を紹介する。
1.クリスティ・ウォルトン (米国) 417億ドル
世界最大の小売り企業のアメリカ・ウォルマート創業者次男ジョン・ウォルトンの妻。2005年にジョンが不運な飛行機事故でこの世を去った後、夫の資産を相続。2014年ウォルマートから配当として4.7億ドルを受け取った。
2.リリアンヌ・ベタンクール (フランス) 401億ドル
フランスの大手化粧品メーカー、ロレアル創業者の娘。2014年にはロレアル株8%を食品大手ネスレから買い取り、ベタンクール一家全体でロレアル株の保有率を33%まで引き上げ、資産を増加させた。
3.アリス・ウォルトン (米国) 394億ドル
当ランキングのトップにランクされたクリスティ・ウォルトン同様、ウォルマートを運営するウォルトン一族の一員で、アリスは創業者の娘にあたる。美術をこよなく愛し、故郷での美術館オープンを手がけたり、自身で収集した貴重なコレクションの一部を美術館に寄付をする一方、政治への関わりも積極的で、共和党への支援を行っている。
4.ジャクリーン・マース (米国) 266億ドル
M&M‘sのチョコレートでお馴染みの米大手食品会社マースの創業者の孫。他の2人の兄弟とともに、マースの資産330億ドルを所有しているとされる。アメリカ陸軍の兵士たちの要望を受けて開発されたM&M‘sは、1941年に製造販売が開始となり、実は現在でも軍の補給物資の一つとして扱われている。また、ジャクリーンはフィールドスポーツの研究施設や美術館の取締役会などでも活動している。
5.マリア・フランカ・フィッソロ(イタリア) 234億ドル
世界的大ヒット食品「ヌテラ」を生み出した、イタリアの食品会社「フェレロ」創業者の息子ミケーレ・フェレロの未亡人。ミケーレ・フェレロは、父親が開発したヘーゼルナッツとココアパウダーを混ぜたペーストを世界中に普及させ、欧州を代表する会社へと発展させた。そのミケーレが2015年2月に他界し、マリアと現在CEOを務めるその息子が、フェレロ関連の資産を相続し、本年度の長者番付ランキングに初登場となった。