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(写真=Thinkstock/Getty Images)

2月下旬、厚生労働省は外資系大手製薬企業のノバルティスファーマに対して、抗癌剤など26品目で報告義務対象の副作用3,264例を把握していたにもかかわらず、期限内に報告していなかったとして、医薬品医療機器等法に基づき業務停止命令を出した。副作用報告に関して、このような大規模な報告漏れは前代未聞であり、副作用報告義務違反による業務停止命令は初めてのケースである。

データ改ざんなどの一連の情報操作事件で、ノバルティスは大きく報道に取り上げられているが、その中でも副作用報告義務を怠ったことは、国民の安全を守る立場である製薬企業として極めて重大な罪を犯したと言ってよいだろう。


医薬品のリスクとしての副作用

医薬品は期待される効果(薬効)だけではなく、使用すると必ずリスクを伴う。「クスリはリスク」と言われることもあるが、どのような薬にも病気を治したり、症状を軽減させたりという薬効が期待される反面、身体にとって不利益な現象を引き起こす危険性をはらんでいる。