起業家について語る大前氏
(写真=ZUU online 編集部)

クラウド型会計ソフト「MFクラウド会計」 をはじめとするビジネス向けクラウドサービス「MFクラウドシリーズ」や、個人向け 自動家計簿・資産管理サービス「マネーフォワード」 などお金に関するプラットフォームを提供するマネーフォワード(Money Forward, Inc.)が4月末に開催した「MFクラウド Expo 2015」。MFの辻庸介代表取締役社長CEOや、今やIT分野の有識者と認められている堀江貴文氏に加えて、世界的なビジネスオピニオンリーダーである大前研一氏が講演するなど、最新のビジネス事情についての知見が共有された。

大前氏はその中で、経営コンサルタントとしての豊富な経験や、幅広い調査から、21世紀の経営者が踏まえるべきことや、使うべきツールを紹介。大前氏の講演全体を紹介している 前編 中編 後編 から今回は、最後となる後編として「クラウドを使い切ること」についてのパートをお届けする。以下が大前氏の講演だ。


3つの「クラウド」で外部リソースの活用を

次に3つのクラウドです。3つのクラウドというんですけど、実はおじんギャグです。英語のスペルが違うんですね。群衆という意味のクラウドでは、クラウドソーシングというのがありますね。それからもうひとつ、クラウドファンディングというのがあります。たぶんみなさん今日はクラウドコンピューティングということで来ていると思うんですよ。これはもう一つのクラウドなんですね。クラウドコンピューティング。

でも、みなさん、この3つはほぼ同格と思ってください。これらは何を意味しているのかというと、自分の持っていないものを使うということです。金のない人、素晴らしい事業アイデアがありますと。そしたらですね、右側でクラウドファンディングを要求します。そうするとキックスターターなんかで、「Pebble Time」という風にして、スマホウォッチ。これ、お金が無いから作れないけど、これ出来たときにはお金出してくれた人にあげますよ、と。なんと24億円集めちゃいましたよ。見も知らない人が少額ずつ出してくれるんですよ。その事業計画を見て、キックスターターなんかね。それで24億円。

それからピクニックに行くときのクールボックス。そこにUSBの端子とかなんか色々なものをくっつけて、クリスマスツリーみたいなクールボックス、これがですね、エアクールとかなんかいう名前がついていましたけれども、16億円集めました。つまり、見も知らない人が、この商品を貰えると、プラス エクイティになるということで20億円が集まる時代ですよ、アイディアだけで。

今までだったら、親から借りるとか、まあ私もアタッカーズビジネススクールというのをやっていますから、そういう意味で、起業するときにおじさんから借りるとか、銀行行ったって貸してくれないんですから。そういう時にですね、今はクラウドファンディングで日本でもここに書いてあるように、READYFORとかね、いくつかできています。

このようなファンディング、結構重要でしょ?一人でもできると。小さい会社でもできると。大企業との差がなくなってきたという、こういうことですよね。