NPO法人「日本ファイナンシャル・プランナーズ協会」(日本FP協会)は5月13日、福島県郡山市の要請を受け、「生活困窮者の自立支援制度」に基づき家計相談支援のため、同協会認定のファイナンシャルプランナー(CFP、AFP認定者)を同市に派遣する、と発表した。同協会としては初めての取り組み。

生活困窮者自立支援制度は今年4月に始まった。生活困窮者自立支援法に基づく生活困窮者を支援する内容で、全国の自治体で相談窓口を開設。相談の対象者は、現在生活保護を受給していないものの生活保護に至る可能性がある人で、自立が見込まれる人。相談窓口では、一人ひとりの状況に合わせた支援プランを作成し、専門の相談員が就労支援や居住確保支援など自立に向けた人的支援を、期間を定めて提供する。

今回、この取り組みの一つ「家計相談支援事業」として、家計から生活再建を考える生活困窮者への支援を実施する。具体的には、生活困窮者が生活保護を受給する前に、家計診断や家計計画表などの作成支援による「家計の見える化」や、税金や社会保険料の支払いが困難である場合の減免申請の制度利用などを通じて支援する。

期間は今年4月から来年3月までで、郡山市役所内の相談室で月2回開催する。相談費用は無料。

同協会の発表資料によると、厚生労働省の調査で生活保護受給世帯は今年1月現在で160万世帯を超え、過去最多を更新。生活保護受給に至っていない場合でも、働き方の変化や給与収入の減少が背景となって、生活困窮状態にある人は多くいると推定されているという。同協会は、全国の自治体からの派遣要請に応じて、今後も対応していく考え。(ZUU online 編集部)

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