魅力的な5月の高配当利回り銘柄は
5月も残すところ一週間となり、今月末に本決算を迎える5月末決算銘柄や、5月末が中間決算期となる11月決算銘柄の権利付き最終売買日が、明日26日に迫りました。そこで今回は5月末決算銘柄や中間配当を実施している11月決算銘柄のなかから配当利回りが2%以上のものをピックアップしてみました。5月期決算や11月期決算の企業数はあまり多くありませんが、それでも魅力的な配当利回りの銘柄を幾つかみつけることができます。
例えば5月末決算銘柄ではジェイコム <2462> やERIホールディングス <6083> が3%近い配当利回りとなっているほか、配当利回りは2%台前半ですがファーマライズホールディングス <2796> は期末一括配当のため、本決算期末が近付いたこの時期でも年間配当をまるまる受け取ることができます。また、11月末決算銘柄ではイワキ <8095> が2%台半ばの配当利回りとなっています。
決算メモ
■三菱UFJフィナンシャルグループ <8306> 中計の目標にEPSが採用された意味は
5月13日に決算を発表した三井住友フィナンシャルグループが19日に投資家向けの説明会を開催三菱UFJフィナンシャルグループは5月15日に決算を発表すると同時に2015年度から3年間を計画期間とする中期経営計画を発表しました。そのなかで財務目標として設定されたのが1株当たり利益(EPS)とROE、経費率、普通株式等Tier1比率で、その内容は下記の通りです。
このなかで特に注目されるのが今回、新たに採用された1株当たり利益(EPS)の成長目標で、当期利益などの利益項目でなく、敢てEPSを成長目標に掲げたところに大きな意味がありそうです。
なぜならばEPSは当期利益を発行済み株式数で除した値であることから、分母の発行済み株式数を調整することでの操作がある程度可能で、仮に利益が思うように伸びない場合でも発行済み株式数を減らすことで数値を高めることができるためです。
三菱UFJフィナンシャルグループは昨年11月の中間決算時に続き、今回の本決算でも自社株買いを発表しましたが、中計の財務目標に利益項目でなくEPSを入れることで柔軟な資本政策を今後も続けていく会社の考えを示したとみることができます。
金山敏之(かなやま・としゆき)
マネックス証券
シニア・マーケットアナリスト
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