株式会社エストコーポレーション

http://est-corporation.jp/

株式会社エストコーポレーションは主に3つの事業を柱としています。1つはヘルスケア事業で、2008年に特定検診電子化報告が義務化されたことに伴い、医療機関向けに健診結果の電子化をサポートしています。2つ目はシニアサポート事業で、自治体向けに二次予防事業対象者把握業務委託サービスを行っています。二次予防事業とは、介護が必要な状態にならないように高齢者に基本チェックリストを回答してもらい早期に発見、対処するサービスです。これらの対象者を自治体が把握するため、高齢者への調査票の送付や結果表の作成業務などを一括して受託するサービスです。3つ目は日本最大級の医療機関検索予約サイト「エストドック」を運営しています。

代表の清水氏は神戸商科大学を卒業後、2007年にエストコーポレーションを設立しました。

父親がガンで闘病生活を送っていたため生活が貧しかったこと、余命半年と宣告された父親が独自にアメリカから輸入した薬で3年半生きながらえたことで日本の医療にもまだチャンスがあると認識したことがきっかけでした。会社設立後から電子化サポート事業の営業を行うも医師とのアポイントすら取れずに非常に苦労しましたが、医師会を通して営業を行ったことが転機になり、その後は順調に拡大していきました。

今回の資金調達額は約5億円で、ニッセイ・キャピタル、日本ベンチャーキャピタルがそれぞれ運営するファンドおよび、じげんに対する第三者割当増資によるものです。資金使途としては、医療および福祉分野における新規事業の展開とのことです。エストコーポレーションのウェブサイトによると、特殊な業種なので営業が難しい医療機関において、8,000を超える医療機関と契約を取っているのは大きな強みです。今後アベノミクスの成長戦略でも掲げられている「医療・福祉」の分野なので、さらなる成長が期待できるのではないでしょうか。

資金調達状況(公表年月、調達金額、調達先)

2015年3月 約5億円
じげん、ニッセイ・キャピタル、日本ベンチャーキャピタル

公表日:3月6日
調達金額:約5億円
資本金:5億498万円(資本準備金含む)
設立:2007年7月
代表者:代表取締役 清水史浩
本社:東京都千代田区五番町1-9 MG市ヶ谷ビルディング8F
事業内容:医療情報電子化サービス、高齢者マーケティング調査、診療予約サイト「エストドック」の運営

スペクトロニクス株式会社

http://www.spectronix.co.jp/

スペクトロニクス株式会社は、レーザー発振器および光学応用機器の開発・製造・販売事業、レーザー応用事業および代理店事業、レーザーおよび光学応用機器の受託開発・生産事業の3事業を展開しています。

代表の岡田氏は幼少時から飛行機が好きでエンジニアを目指すも、大学時代の通訳のアルバイトをした際にビジネスへの興味を持ち、悩んだ末に将来独立することを決意しました。独立するにあたって、会社全体が見えるよう企業規模が大きくなく利益率が高い企業で経験を積むということで、九州工業大学修士課程修了後にキーエンスに入社しました。そしてキーエンスでレーザーと出会いました。入社してから10年後の2004年にスペクトロニクスを設立しました。

今回の資金調達額は6億5,000万円で、産業革新機構ならびに大和企業投資、三菱UFJキャピタルおよび池田泉州キャピタルがそれぞれ運営するファンドに対する第三者割当増資によるものです。資金使途としては、自社開発のレーザー加工機の製造販売および開発生産体制を整備、海外への進出とのことです。これまでは加工機の試作やOEMが中心でしたが自社ブランド製品を立ち上げるとのことです。

レーザーは元々軍事技術なのでアメリカなど軍事費が大きい国が先行していますが、スマートフォンやデジタル家電など部品が小さな製品を製造するにはレーザー加工技術が必須で、これからの日本にとっても必須の技術です。国内初のベンチャー企業ということで応援していきたいです。

資金調達状況(公表年月、調達金額、調達先)

2015年3月 6億5,000万円
産業革新機構、大和企業投資、三菱UFJキャピタル、池田泉州キャピタル

公表日:3月9日
調達金額:約6億5,000万円
資本金:4億7,500万円
設立:2004年4月
代表者:代表取締役 岡田穣治
本社:大阪府茨木市永代町8-8 国里ビル5F
事業内容:レーザー発振器/光学応用機器の開発・製造・販売、レーザー応用事業及び代理店業務、レーザー/光学応用機器の受託開発・設計