ラオックス、西日本鉄道、ロイヤルHDに注目

九州関連インバウンド銘柄として期待できるのは、ラオックス<8202>である。ラオックスは訪日中国人向け免税店として業績を伸ばしているが、JR博多駅に程近いキャナルシティ、2012年から九州最大規模の店舗であるキャナルシティ博多店を展開している。

また、2015年3月と4月には「長崎港松が枝ターミナル店」及び「タワーシティ長崎店」の開設を発表しており、九州への訪日観光客増が更なる業績増に繋がる可能性がある。

福岡県で電車事業と九州一円でバス事業を展開している西日本鉄道<9031>も業績向上が期待できる銘柄だ。西日本鉄道が5月に発表した2016年3月期事業計画によると、西鉄イン博多のリニューアルや福岡の中心地である天神地区にある商業施設「ソラリアプラザ」のリニューアルなど、インバウンド需要の取り込み強化の投資を計画している。

さらに、西日本鉄道は九州一円で高速バス事業を展開していることから、訪日外国人客増がバス事業の売上増に繋がると思われる。

福岡空港の空港レストラン事業、福岡空港発着便の機内食事業を請け負っているロイヤルHD<8179>は意外なインバウンド銘柄かもしれない。福岡空港の国際線利用客数は、平成25年度では前年比5.0%増の約319万人である。

また、福岡市の発表によると、平成26年の福岡空港・博多港からの外国人入国者数は前年比33%増の120万人と大きく伸びている。ロイヤルHDは2014年12月期決算では売上高は過去最高の1,248億円。営業利益は2008年12月期から6期連続の増益で44.1億円と業績は好調だ。

また、2015年7月には沖縄に機内食工場の開設を予定しており、九州と同様にインバウンド外国人の増加が予想される沖縄の需要を取り込む狙いがあると考えられる。MERSによる訪日外国人増は今後顕著に現れてくるものと考えられ、今後の動向に注目したい。(ZUU online 編集部)

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