社会をリードするインパクトがある「企画」の仕事
半年ほどの旅を終えてからは、飲食店を経営する会社で働き始めました。そこでは料理人として店舗に立ち、副料理長にまでなりました。ただ、飲食店経営に関してはそこまで学べませんでした。
そこで、1年ほどで、飲食店を複数点経営するベンチャー企業に転職して、既存店舗の売上向上のための企画をするようになりました。ただ、店舗で意思決定権があるのは店長。僕はその立場ではなかったので、とにかく企画を練って、店長やその上のポジションにあたる次長に提案していきました。すると、企画内容に対して色々とツッコミが入るんですよね。その内容は、マーケティングに関わることが多く、夜な夜なマーケティングを勉強するようになっていったんです。
そして、1年毎にできる新規店舗の立ち上げ企画やプロデュースをするようになっていき、24歳の時、関わって4店舗目の立ち上げは完全に僕に任せてもらうことができたんです。この時、予算を大きく超える成果を出せ、会社の中でのポジションも大きく上がりました。
自分のお店を出すのであれば、お金はだいぶ掛かりそうだと思っていたので、出世によって世界観が変わりましたね。また、会社では飲食事業の他にもマーケティング支援や商品開発サポートも行っていて、その仕事にも携わるようになったんです。
ある時、コンビニの商品開発・マーケティングを手伝うことがありました。少人数のチームで考えた新商品が運良く採用され、実際に販売されました。すると、爆発的に売れたんです。さらに、他の競合コンビニも、同じようなコンセプトの商品を出すようになり、世の中の一種のムーブメントになっていきました。
この時、「企画の力」を大きく実感したんです。社会をリードするとはこういうことなんだと。また、この企画によって得た収益は、飲食事業の何十倍もあり、かけた時間やコストに対してのリターンも桁違いでした。この時から、企画の仕事をもっとしたいと考えるようになっていったんです。