地価動向
大都市圏を中心に、都心部などの高度利用地の地価は引き続き上昇傾向にあるが、上昇地点数の増加ペースは緩やかになりつつある。
地価LOOKレポート(主要都市の高度利用地地価動向報告)によると、2015年第1四半期(1/1-4/1)に3ヶ月前と比較して地価が上昇した地区は全体の84.0%、東京圏で90.7%、大阪圏で88.0%、名古屋圏で100.0%、地方圏で60.9%だった(図表-12)。地方圏では上昇地点の比率が65.6%から60.9%へ、横ばいが34.4%から39.1%へと横ばいが増加している。
野村アーバンネットによると、2015年7月1日時点の首都圏の住宅地価は前期比+0.5%の上昇で、2013年4月から10四半期連続で上昇か横ばいが続いている。今期、最も上昇率が高いのが東京都区部(+1.4%)で、東日本大震災以降、下落傾向が続いてきた千葉県でも2四半期連続での上昇(今期は+0.4%)となった(図表-13)。
東京都心部では商業地の地価回復が顕著となっており、中央区銀座では前年比+12.8%、港区北青山では同+42.9%の大幅な上昇だった(図表-14)。