カタログ通販大手のニッセンホールディングス <8248> は8月17日、早期黒字化に向けた経営合理化策を発表した。ニッセンブランドの大型家具事業から2016年2月をめどに撤退するほか、120人の希望退職を募る。

婦人服を中心とした衣料品のカタログ通販事業など主力事業に経営資源を集中させ、早期黒字化を図る。ニッセンブランド大型家具事業では、大型家具の配送時の破損防止のため2名体制での配送対応に変更したことなどで、人材不足や原油高による配送原価高騰などの影響を受け、事業損益構造が年々悪化していた。ニッセンブランド大型家具事業は将来的な損益回復が見込めないことから撤退を決めた。三重県内にある大型家具の配送センターについては売却する方針という。

また、ニッセンホールディングスとニッセンで合計120人の希望退職を募集する。募集日は9月24日から10月9日で、退職予定日は10月31日。組織の統廃合を進める中で人員体制のスリム化も図る。アパレルや雑貨商品の検品などをおこなう海外検品所についても統廃合を進める。

このため、ニッセンホールディングスはニッセンブランド大型家具事業の撤退に伴う損失として39億円を特別損失として2015年12月期に計上する予定とした。連結業績予想も下方修正し、最終損益を119億円の赤字(前期は89億円の赤字)で、従来予想の54億円の赤字から赤字幅が拡大した。売上高の見通しは1620億円で、従来予想の1776億円から156億円引き下げた。

また、業績の下方修正の責任を取り、15年12月期のニッセンホールディングスとニッセンの役員報酬を月額10~30%減額する。(ZUU online 編集部)

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