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日経平均が大幅に下落するなど、東京をはじめアジア市場が全面安となった24日。ドル円相場も7月9日以来の121円割れとなったが、外為どっとコム総合研究所の研究員でシニアFXアナリストの石川久美子氏はどう見ているのだろうか。


ドル円は「落ちるナイフ」、個人投資家は様子見

中国経済の減速懸念を理由に円の買い戻しの動きから円高が進行したが、株安が止まれば円高進行も一服するだろう。しかし下げた理由がボンヤリとしている以上、逆に特に何もなくても戻る可能性は十分にある。24日午後に一度121円を割った後また戻しているが、今後も米欧の株安が続くようであれば、ドル円は直近で7月8日につけた120円412銭をめざすことになるが、逆に(米欧の)株安が止まれば、為替も切り返していくだろう。

アメリカについては9月の利上げ期待がしぼんだといわれているが、米経済を取り巻く環境はそう悪いわけではなく、(利上げをしないことが)米国経済を下押しするという事態にまで進まない限り、「利上げは無理」とは言わないのではないか。(株式市場が落ち着けば)為替も一服するだろうが、ドル/円はちょうど今、「落ちるナイフ」でつかみづらい状態。下がりどころが分かれば買いに入りたいところだが、今の状態では個人投資家は手控え、様子見が続くだろう。

石川久美子(いしかわ・くみこ)
外為どっとコム総合研究所 研究員、シニアFXアナリスト

千葉大学法経学部総合政策学科卒業。商品市況研究所の貴金属および外国為替相場担当の編集記者として、新聞や雑誌、ラジオなどで活躍。2009年6月から現職。相場分析・レポート執筆の他、セミナー講師、オンラインTVのキャスターやコメンテーターも務める。

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