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(写真=PIXTA)

郵政株がものすごいことになり、「イナゴのエサ」になっている感じです。抽選で外れた人が買っているななどと言う人もいるようですが、抽選で外れた人は初日に買っているのでしょうし、昨日売り買いをしているような人は通常のIPO銘柄でデイトレードなどをしているような層が中心となっているのだと思います。

新興市場銘柄でバタバタと取引するのと同じような感覚で取引をするのですから、「普通の」取引とは違う感覚で考えた方が良いと思います。しっかりと郵政3社に「投資」をしようと考えるのであれば、ここはゆっくりと「見てるだけ」で良いのではないかと思います。今すぐTOPIXに組み入れられるということでもなく、落ち着いてから方向感を見ながら投資をして行くということで良いのだと思います。因みに、NTT <9432> 上場時は2月に上場して、3日目に安くなり、1か月弱再度急騰した後、1カ月調整、そしてその後1か月程度保ち合って(もちあって)上場来高値を付けたという感じです。当時よりスピードは速いと考えて良いと思います。

米国市場は冴えない動きとなったのですが、円安が進んだことや夜間取引で日経平均先物が買われたことから本日の日本市場は買い先行となりそうです。ただ、1万9000円の節目を抜けた感もあるのですが、好決算を織り込んだところで週末の手仕舞い売りもあって上値も限られそうです。為替が円安一服と言う雰囲気になってくるとさらに上値の重さを嫌気するようなことになるのでしょう。

1万9000円をしっかりと抜けたということですが、1万9000円台でしっかりと値固めできるかどうかというところです。ここでしっかりと値固めでき、移動平均線を抜けてくれば、一目均衡表では雲を抜けて来たことからさらに上値を試す動きになるのでしょう。19,200円水準からは2万円まで節目らしい節目もなく、1万9000円を割り込まないというコンセンサスができれば一気に上値を試す動きになるのでしょう。逆にまだ1万9000円水準で押さえられた格好となれば、再度1万8500円~600円水準までの調整はありそうです。


本日の投資戦略

昨日は米国株安にも関わらず堅調となりました。郵政上場で勢いがついたという見方もできますが、郵政3社の株も「普通の」IPO銘柄と同じで「イナゴのエサ」となっている感じです。つまり、目先筋の売り買いの格好の銘柄となっており、郵政3社の業績がどうの、とか、成長性がどうのと言うことなどは関係なく、目先的にあがるかさがるかだけでの取引となってしまっているようです。

しっかりと郵政の株をNISA(少額投資非課税制度)などで買いたいという向きは少し落ち着いてから買った方が良いのではないかと思います。基調は強含みに推移して行くものと考えられますが、まだまだ波乱はありそうです。8月の急落時などもそうでしたが、新興市場銘柄でうまく儲からなくなると先物やオプションまで絡めて投機的な動きが出て来ます。ETF(上場投資信託)なども投機対象となるように、何でも投機対象となってしまうようです。

清水 洋介(しみず ようすけ)
証券経済アナリスト。大和証券、ソシエテジェネラル証券、マネックス証券を経て投資情報サービス会社「ピクシスリサーチ」を設立 <現・ アルゴナビス > 、「チャートの先生」「投資のプロ」として、講演やセミナー活動を活発に開催。テレビや雑誌などでも投資についての解説、講義なども行っている。 メールマガジン も配信中。

※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。

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