iPhoneで予想を上回る大成功をおさめたAppleだが、スマートフォン市場の成長速度が下降線を辿っていることから、カナダのFBRキャピタル・マーケットのアナリスト、ダニエル・アイヴス氏は、「2016年は大規模な買収に乗り出すのではないか」という見方をしている。


Tesla、Adobe、Box、GoProが最有力候補か

アイヴス氏は10日に発表した投資レポートの中で、Appleが『今後10年間の成長が期待できる新たなテクノロジーのフロンティアを探し求めている』とし、米アドビシステムズ(Adobe)、米Box、米テスラモーターズ(Tesla) などを買収先の候補として挙げた。

Appleの既存商品の販売を促進する目的では、時価総額442億ドル(約5兆3750億円)を誇るコンピューター・ソフトウェア会社Adobeを、オフィス事業分野への参入を図るのであれば、クラウドベース・ストレージを提供している時価総額16億ドル(約1945億7040万円)のBoxの買収をアイヴス氏は推奨している。

そのほかアクション・カメラで知られる米GoPro(時価総額26億ドル/約3161億7690万円)と、iPhoneやApple Watchとの互換性の可能性なども挙げている。


マスクCEO「買収交渉には興味ナシ」

Teslaへの買収交渉は『骨を折るだろう』としながらも、電気自動車の開発に本腰を入れているAppleにとって、既に電気自動車のパイオニアとしての地位を確立しているTeslaは、喉から手が出るほど魅力的な存在であることは確かだ。

実際Teslaのイーロン・マスクCEOは昨年、Appleからアプローチがあった事実を明かしており、「どこの企業にもTeslaを売却する意思は一切ないので断った」とコメントしている。


過去数年間で30社を買収したApple

総資産額2000億ドル(約24兆3213億円)といわれるAppleは、ここ数年間で30あまりの企業を買収している。

アイヴス氏はAppleがどの企業を買収したとしても、「オリジナルのブランド名はキープしたまま、主流となる商品やサービスをAppleのラインと統合させるだろう」と米フォーチュン誌のインタビューで答えている。

Adobe、Box、GoProの3社はアイヴス氏の推測を否定しているが、飛ぶ鳥落とす勢いのAppleが来年何らかの大きな動きを起こす可能性は否定できないだろう。(ZUU online 編集部)

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