サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン国防大臣は1月8日、2661億バレルの原油確認埋蔵量を誇る国営石油会社、サウジアラムコ(Soudi Aramaco)の株式公開(IPO)を検討しているとの声明を発表した。

正確な数字は公表されていないものの、英エコノミスト誌によると時価総額数百兆円といわれるアラムコのIPOの検討について、一部からは「規模が巨大すぎる」と指摘する声があがっている。

事業ポートフォリオの規模が巨大過ぎるゆえに、上場に踏み切った場合も当初の公開株は5%以下に抑えられるという見方が強く、絶対的な経営権はアラムコの手中に留まると予想される。

サルマン国防相「アラムコ再建へのステップ」

財源の75%を石油関連の収入が占めているサウジアラビアでは、破たん寸前の原油安が財政を直撃。昨年支は出が収入を上回るという事態が発生し、財政赤字への貯蓄基金の切り崩しは、ほぼ総額1000億ドル(約11兆7500億円)に達しているという。

世界最大の石油会社といえども、これほど大規模なダメージには持ちこたえることが出来ず、一部の株を公開することで財政の立て直しと経営の透明化を図る狙いがあるようだ。

現時点では詳細は明かされていないが、2度の協議を通して対象となり得るポートフォリオがふるいにかけられており、副皇太子として時期サウジ国王候補の呼び名が高いサルマン国防大臣は、上場検討を「アラムコ再建へのステップ」とポジティブに受け止めていることを、エコノミスト誌のインタビューで明らかにした。(ZUU online 編集部)

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