ムーディーズ,不動産,英国
(画像=Webサイトより)

不動産分野へのITの活用、Real Estate Techへの注目が高まりつつつある中、米信用格付け会社、Moody'sの傘下にあるMoody's Analyticsが、住宅融資ポートフォリオ用のリスク分析ツール「UK-MPA」を英国で提供することが分かった。

UK-MPAはユーザーの需要に合わせてカスタマイズが可能。資産構成の見直しや信用リスクに始まり、規制ストレステスト、資本配分能力に至るまで強力に分析してくれる優れモノ。ポートフォリオ・マネージャーにとっては欠かせないないツールとなりそうだ。

新FRS第9号に効率よく対応するための必須ツール

UK-MPAは広範囲にわたって多様な角度からポートフォリオを分析することで、債務不履行や損失の度合いを予測し、融資レベルとポートフォリオレベルを測定。対象となる不動産物件が位置する地域の平均不動産価格や失業率なども分析シミュレーションに組み込み、「元本均等返済」と「元利金利返済」のどちらが適格かといったデータまではじき出してくれる。また物件が売却、買収された場合のローン価値などの算出も可能だ。

2018年1月1日より、国際財務報告基準によって金融商品会計(IFRS第9号)の改定が導入され、金融機関には「予想損失」の測定や対策についてのアプローチを強化する義務が生じる。

細部にわたる複雑な測定にUK-MPAを利用すれば、作業面で大幅な効率アップが狙えるというわけだ。UK-MPAにはIFRS第9号に見合う形で、マクロ経済の典型的な条件から近代的な条件までが組み込んでいるため、あらゆる種類の住宅ローン・ポートフォリオの分析、予測が可能だ。

現時点では英国での利用のみに限られているが、今後の需要次第で利用地域の拡大が検討されることも期待できるだろう。( FinTech online編集部

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